……そう。
AK-47によく似た外見だが、れっきとしたショットガンである。
概要
ロシアの銃器メーカー・イズマッシュ社が、同社が製造・供給しているカラシニコフ・アサルトライフルをベースに開発した民間・警察向けの特に民間向けを強く意識したセミオートショットガンである・・・そうこの銃、こんな外観だが軍用モデルではないのである。
他の、例えばアメリカや東欧、北欧の老舗メーカーの趣味性やステータス性を感じさせる民間向け定番モデルと違って、基本設計をAKとしデザインより実用性に特化させた設計であるため、このようになったのであろう。
しかもベースがAKMなので耐久性もすこぶる高くまたセミオートならではのボックス・マガジンの採用による素早いリロードが可能な事、何より西ヨーロッパやアメリカの製品と比べて低価格なのも魅力である(このあたりも信頼と安心のAKファミリーである)。
特徴
日本の場合
日本で所持可能な数少ない自動式の散弾銃で、日本国内の規制では空気銃に次いで規制が緩やかな散弾銃であるため、装薬銃の所持許可を取得すればすぐに入手が可能な機種である。
ただし、日本で持つ場合グリップとストックは画像のような一体型で尚且つマガジンも専用の2発の物でなければならない。
AKベースで頑丈で信頼性が高い機種であるとは言え、回転不良(作動不良)と無縁であるかといえば、オーナーや銃砲店の知識と技量によってて強く左右される点(自動式全てに言えることではある)や、日本国内で流通量が多いとは言えないこと、規制が厳しくなることはあっても緩くなることは決してない公安委員会の登録制度を鑑みると、日本国内で所持できる自動式の散弾銃としては秀でた存在であっても、今後も安泰とは言えそうにない機種である。
基本的に12番(12ゲージ)が基幹モデルで、派生として410ゲージや20ゲージに対応したモデルももちろんの事、本銃をより警察用途向けに改良を加えたKS-Kというモデルも存在している。
余談
この銃の他にもAKファミリーのセミオート散弾銃自体はあるのだが・・・そもそも本銃は民間向けモデルを主な市場として発売したモデルで形から勘違いされがちだが決して軍用としては販売されていないなので他のセミ・フル可能な軍用モデルと比べてしまうと控えめな物になっているがそれでも狩猟用・競技向けとしては信頼性が高い物であるという事は間違いない。
特に、狩猟が「レジャー」や「ステータス」で数十万から数百万円の銃を用いるような文化圏とは違って、猟銃が必需品である職業に従事する人、国や地域では性能が良く惜しげもなく使えるこの銃は、一定の固定客を抱える銃である。
なおSAIGAの名は同社ではハンティング用セミオートマチックライフルに使われている名前で本銃の固有の名前ではなく民間向け散弾銃のブランドの名前だったりする
発売元のイズマッシュ社は2012年に経営破綻するもイジェメック社と合併しカラシニコフ・コンツェルン社となったもののイズマッシュの名はブランド名として残る模様。
スペック(SAIGA-12)
全長 | 1,060mm |
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銃身長 | 495mm |
重量 | 3,600g |
口径 | 12ゲージ |
装弾数 | 5/8発 |