ゾアノイド(獣化兵)
強殖装甲ガイバー劇中において登場する秘密結社クロノスが開発している生体兵器。人間に遺伝子操作を施す「調整」措置によって、特殊能力を備えた戦闘形態に”獣化”する能力を付加されたいわば生体改造人間である。この「獣化」は可逆的な変身であり大ダメージを受けるなどしない限りは元の人間の形態に戻る事は可能。クロノスが世界征服を達成する前に調整されたゾアノイドは、機密保持のために死んだあとは肉体が崩壊して死体を残さない処置がなされていた。制圧戦後は死体が残る描写も増えている。
その種類は非常に多く、様々な能力を持ったゾアノイドが登場している。
ガイバー世界における”地球人類”とは、降臨者と呼ばれる異星人の実験によってゾアノイドの素体となるべくして生み出された種族であり、降臨者からすればゾアノイドこそが本来の姿なのである。人類が他者に対して残虐なまでに攻撃的な性格を有しているのも、元々生体兵器として生み出されたことに起因しているわけである。最初期に降臨者が調整したゾアノイドたちは代を重ねる内にその力を失っていったが、世界各地に獣人伝説を残すことになった。
ゾアノイドに「調整」されると身体能力向上の副産物か体が丈夫になり(もっとも一般人がゾアノイド調整を受ける際に簡単な身体訓練は受ける)、滅多に病気をしなくなる。そうした恩恵もあってかクロノスが世界征服を達成した後はクロノス側からは自主選択で強制はしないとする事で安心感を出し、調整者を社会的に優遇することでこぞって民間人がゾアノイドになることを志願する事態になっている。
しかし、ゾアノイドになると言うことは上位の調製体である獣神将(ゾアロード)に遺伝子レベルでの服従を余儀なくされることであり、いざという時には意思に反した自殺的な行動を強制されてしまう危険性もある。ゾアロードの精神支配はゾアノイドにとっては絶対的なものであり、ゾアロードの思念波に抗うことは不可能である(ただし、効果には個人差があるような描写もある)。
ゾアノイドは調整成功率が高い反面突出した性能を持たない一般ゾアノイドと、体質を厳選した高級幹部などが調製される超獣化兵(ハイパーゾアノイド)に大別される。
ハイパーゾアノイドは一般ゾアノイドを大きく上回るパワーや特殊能力を持つカスタムメイド型であり、ハイパーゾアノイドだけを集めた精鋭部隊なども存在する。
調製の失敗によって生殖能力を失った者は損種実験体(ロストナンバーズ)と呼ばれる。
過剰なまでの能力を持ったゾアノイド等もいない事も無いが、無理な調整がたたってロストナンバーズ化する危険が極めて高い。ひどい場合は調整中に死亡ないしは生ける肉塊と化すこともある。それでなくてもゾアノイドへの調整は死亡リスクが高く、最初の頃はノウハウの無さもあって調整した者の半数が死亡する有様だった。
分類
- 筋力増幅型
人間とは比べ物にならない身体能力を誇るゾアノイド。ポピュラーなタイプであり、バリエーションも多い。
グレゴール系
グレゴール、ガイルズ、ブロイズ
ラモチス系
ガーゴイル系
その他
ニーグル
シネバイト
タブロス
- 生体熱線砲装備型
作中の1985年誕生。ルシフェリンを主とした発光物質を基にした、生体熱線砲(生体レーザー砲)を用いる事が出来る。主な任務は遠方からの狙撃。
ヴァモア系
ヴァモア、メンツェル
- 水中型
正確には「水中適応型」。高水圧下で活動する筋力を備える。
エウリノーム
カダン
ビストマ
- 損種実験体(ロストナンバーズ)
調整に失敗し、生殖能力を失ってしまったゾアノイドの呼称である。意図せず生み出された突然変異種のようなもので、中には貴重な特殊能力を持った個体も存在する。しかし、クロノスにおいては失敗作の烙印を押された者達である。最大の特徴はゾアロードの精神支配を受け付けないという、ある意味クロノスの支配から脱出する術を持っている点である。
ソムルム
ダイム
バイオフリーザー・速水
ネオ・ゼクトール