概要
日本では、古くから「食べ物を粗末にするとバチがあたる」という教えが、親から子へ語り継がれている。
これは「食べ物がもったいない」ということは当然であるが、「食べ物というものは、他の生き物の命をもらって作られている」という考えからもきている。
事実、食前・食後の挨拶である「いただきます」「ごちそうさま」とは、本来は料理やその食材を作った人だけでなく、料理になった食材に対する礼でもある。
しかし、飽食の時代となった昨今のTV番組(特にバラエティ番組)などでは、食べ物を用いた小道具や大道具がたびたび登場しており、こういった大掛かりな装置で視聴者の笑いを誘う一方で、「見ていて汚ならしい」「食べ物がもったいない」など、「食べ物を粗末にしてはいけない」と教育されてきた人たちからの反発の声も多く上がっていた。
そういった社会の批判に応えるため、番組内で食べ物が(見方によっては)ぞんざいに扱われる際に画面内テロップで表示されるようになった注意書きが「※ この後スタッフがおいしくいただきました」であり、今では食材を取り扱う際の定型文となった。 ただし現在では実際にこの字幕が表示されることは少ない。
しかし、このテロップが表示されていても、実際のところ本当にスタッフがおいしくいただいているかは不明である。
それに、たとえ後でおいしくいただいていようと、それまでの過程が汚ならしいことには変わりがなく非難されるためか、最近ではこういった食品を使った大掛かりな装置の使用は減少しつつある。
とあるTV局のスタッフが「時間が経過したものは食中毒の原因になるかも知れないので廃棄しています」とインタビューに答えている。
そらそうだ。
ただ最近では、一般人でもネットを通して動画や画像が比較的簡単に公開できることもあり、中には前述のTV番組の真似や好奇心で「笑いをとるために食べ物を無駄にしたり粗末に扱う」人間も、残念ながら存在する(例:テラ豚丼など)。
よいこのみなさんは(悪い子も大人も)某魔法少女のように「食い物を粗末にしないで」の精神を忘れないでいよう。
*タグとして
pixivでは、食べ物や料理がトンデモないことになっているイラストや漫画にこのタグが付けられることが多く、食べ物以外の物でもこのタグが付くこともある。
また、可愛らしい女の子のイラストなどにもこのタグが使用されるが、性的な意味でいただいている場合がほとんど。というか、どちらかというとこっちの意味合いで使われることが多い。
それと、スカトロやR-18Gのイラストにこのタグがつけられていることもあるので注意が必要である。
余談
-とあるスピンオフ作品で、節分ネタの話に、この記事の題名が使われている。
特撮映画「マタンゴ」ではセット内にあるキノコは和菓子職人が作った物で、撮影が終わった後で実際にスタッフとキャストがおいしくいただいたとのこと。
イタリア映画「食人族」では劇中で殺された動物に関して非難の声が上がった際、監督が「殺した後食べたから問題ない」と答えた。(あくまで動物の肉、人肉じゃないのであしからず)