※この後スタッフがおいしくいただきました
このあとすたっふがおいしくいただきました
日本では、古くから「食べ物を粗末にするとバチがあたる」という教えが、親から子へ語り継がれている。日本は寒いうえに牧畜の伝統も無く、化学肥料と品種改良が本格化する戦後までずっと食糧不足であった。
食べ物がもったいないのも当然であるが、「食べ物というものは、他の生き物の命をもらって作られている」という考えからもきている。
事実、食前・食後の挨拶である「いただきます」「ごちそうさま」とは、本来は料理やその食材を作った人だけでなく、料理になった食材に対する礼でもある。
しかし日本社会が一気に飽食の時代を迎えると、TV番組(特にバラエティ)では視聴者の笑いを誘うため、アメリカのテレビコメディのスタイルを輸入した、食べ物を用いた小道具・大道具が使われるようになった。その大掛かりな装置で実際に笑いをとる一方で、「見ていて汚ならしい」だとか、「食べ物がもったいない」など、食べ物を粗末にしてはいけないと教育されてきた人たちからの反発も多く上がっていた。
そんな批判に応えるため、食べ物が(見方によっては)ぞんざいに扱われる際に画面内テロップで表示されるようになった注意書きが「※この後スタッフがおいしくいただきました」であり、今では食材を取り扱う際の定型文となった。ただし現在では実際にこの字幕が表示されることは少なくなった。
実のところ、このテロップが表示されていても本当にスタッフがおいしくいただいているかは不明である。
たとえ後でおいしくいただいていようと、それまでの過程が汚ならしいことには変わりがなく非難されるためか、最近ではこういった食品を使った大掛かりな装置の使用は減少しつつあった。
とあるTV局のスタッフが「時間が経過したものは食中毒の原因になるかも知れないので廃棄しています」とインタビューに答えている。そらそうだ。
誰もが食べ物にお世話になっている。ゆえに「食べ物を粗末にしない」の精神を忘れないようにしたい。
現在では、一般人でもネットを通して動画や画像をたやすく公開できることもあり、前述のTV番組の真似や好奇心で「笑いをとるために食べ物を無駄にしたり粗末に扱う人間」も残念ながら存在し、テラ豚丼でも知られる事件(バカッター)が発生してしまった。
pixivのタグとしては、食べ物や料理がトンデモないことになっているイラストや漫画にこのタグが付けられることが多く、食べ物以外の物でもこのタグが付くこともある。
可愛らしい女の子のイラストなどにもこのタグが使用されるが、性的な意味でいただいている場合がほとんど。というか、どちらかというとこちらの意味合いで使われることが多い。
表記ゆれ
米印、「このあと」、「スタッフが」が付いているかどうか、さらに漢字と平仮名のどちらかで多くの表記揺れが存在する。