性交体位
せいこうたいい
性交体位は、二人が性交(性器を結合)しているときの両者の体の位置関係を表す言葉である。
単に「体位」、または「ラーゲ」(ドイツ語:Lage)ともいう。
なお、シックスナインのように、厳密には性交体位でないものも、これに含める例もある。
概説
一般の動物では交尾の際の姿勢は一定しているが、ヒトにおいては複数の体位があり、
それを状況に応じて使い分け、あるいは時によって変更する。
また、一回の性交の中でも、複数の体位を行うことも珍しくない。
日本では様々な体位をまとめて四十八手と言ったりする。
これは世界各地、それぞれに古くから伝えられたものがある。
古代ギリシャでのそれはアリストパネスの喜劇『女の平和』の中に女たちが性交断ちの誓いをするセリフ
「天井にスリッパをさしあげ(正常位?)」「チーズ削りの上の雌ライオン式に立ち(後背位?)」とあるのが
その例となろう。
さらに『蛙』には「キュレネーの十二手式」なるものが出てきており、
これは名高い遊女の名である。
また、古代インドの寺院には様々な体位で性交する像が並ぶものがある。
具体例
正常位・後背位(バックスタイル)・騎乗位などが最もポピュラーな体位となっている。
命名や分類ははっきりしないが、
一説には正常位とその派生、後背位とその派生の2つに分けるとも言う(三葉(2008)、p.64)。
- 正常位とそれに類する体位:男女が体の前を合わせる体位。互いの体の密着感が強い。
- 後背位とそれに類する体位:女性の背中側から男性が体の前を合わせる向きで行う体位。 深い挿入と動物的興奮が得られる。
名前の付けられている体位の中には、女性を抱え上げるような、腕力を要するものや、
互いの体に負担の大きいものもあり、実際にはほとんど行われないものが含まれる。
日本映画・日本のテレビドラマに登場する濡れ場では、昔から布団をかぶった正常位が多いが、
アダルトビデオでは変化を持たせるため、様々な体位が披露される。
視覚的に興奮を覚える体位が、必ずしも快感を得られる体位とは限らない。
また女性側にとっては、何度も体位転換があると興奮が中断してしまう場合もある。
参考文献
- 三葉、『30歳の保健体育』、(2008)、一迅社