概要
中学3年生の少女。
8年前の小学1年生の時、乗っていた自動車が道路の陥没事故に巻き込まれ、両親は死亡。彼女だけが一命を取り留めた。現在は祖父と、家政婦の魚住さんとの3人暮らし。
体にいいからと勧められる、魚住さんの作るスムージーが苦手で、涙を流しながら飲み干して「まずい!」と叫ぶのが日課のようになっている。
ある日、8年前の事故現場をクラスメート達と通りかかった際、20世紀初頭のような古い街の中に迷い込み、さらに怪物に襲われる。菜花は通りかかった少年に助けを求めるが、彼はただ見守るだけで何もしてくれない。
しかし傷を負わされた菜花の血を浴びた怪物の体は溶け始め、逃げるところを少年に仕留められた。
菜花が意識を取り戻した時、怪物に切断されたはずの右手は、何事もなかったかのようにくっついていた。そして手当をしてくれた少年・摩緒は菜花に問う。
「なぜ闘わなかった?どう見てもおまえの方が格上だった。おまえ、妖(あやかし)だろう」
何もかも理解できず、その場を逃げ出した菜花は、いつの間にか元の世界に戻っていた。
夢だったのかと思おうとしたが、翌日、運動音痴だったはずの菜花は驚異的な身体能力を発揮し、さらにその体には異変が起き始める。