コセミクジラ

こせみくじら

コセミクジラとは、ケトテリウム科コセミクジラ属のヒゲクジラの一種で、ケトテリウム科唯一の現存種である。

概要

体長4～6m（オス）6.5m（メス）、体重3～3.5t

食べ物はプランクトンやオキアミ等。

南半球の南緯30-52度の海域（アフリカ大陸、南アメリカ大陸、オーストラリア大陸の最南端水域）に生息。

特徴

見た目がセミクジラの様な背中の流線型のアーチからコセミクジラと名付けられたが、実際にはコククジラ科やナガスクジラ科に近いとされていたものの、目撃例や標本の採取が非常に稀な事から、どの種類に近いのかが謎のままな為、コセミクジラ科の一種として独立した種類とされていた。しかし、近年の研究の結果、今から約258万年前に絶滅したはずのケトテリウムの最後の現存種である事が判明し、コセミクジラはケトテリウム科コセミクジラ属の一種に編入された。

なお、クジラ目はシャチのように属レベルにまで今も分化し続けたり、あるいはスジイルカとハシナガイルカとの雑種であるクライメンイルカのように他種との混血で新種を今も輩出し続けて発展している生物であり、その中でコセミクジラはそのような事をせずに、古代からのケトテリウムの形質を今も保ち続けている非常に稀有なクジラとして、注目を集めている。

関連項目

ケトテリウム　ヒゲクジラ