概要
1942年3月20日生まれ。京都府京都市出身。本名は小林龍太郎。
かつては横山パンチという芸名で横山ノックらと漫才トリオを結成していたが、ノックの政界進出でトリオは解散、上岡龍太郎に改名する。
島田紳助と共に1980年代のお笑いブームを盛り上げた人物の一人で、お笑い界のレジェンドとして取り上げられる人物。
一般人では知りえないような知識を饒舌に話すことで相手に通であると思わせる話術「知識のドーナツ化現象」の提唱者。
オカルトに関してはかなり否定的で、「探偵!ナイトスクープ」でオカルト関連が出てきたときは、物凄く怒って途中退席したことはあまりにも有名。
1997年に自分の芸風が時代錯誤を迎えていることを悟り、2000年に引退する事を宣言し有言実行した。
上岡龍太郎の問題提起
上岡龍太郎はお笑い芸人という職業を「ヤクザと紙一重」と捉えている思想家で、本来なら芸人は反面教師にされるべきであり一般人があこがれるべき職業ではないとジョークを交えながらも何度か警告し、1990年ごろから芸人という職業になりたがる人間の増加(=芸人のイメージの堅気化)にはかなりの危機感を持っていた。
同時にただ映像を流すだけに過ぎないテレビという家電が同調圧力により一般教養・義務化していることに関しても危機感を持っており、実際上岡が引退した三年後の2003年のお笑いブーム以降はテレビ番組のあらゆるジャンルをお笑い芸人が埋め尽くすようにもなり、持ち株会社化した吉本興業に在京メディア5局(フジテレビ、TBS、日本テレビ、テレビ朝日、テレビ東京)全てが筆頭株主になるなどお笑い芸人とTVは切っても切れない規模にまで癒着が進行。
その結果、2019年には彼が警告していた最悪の出来事が発生してしまったのである。
上岡は自分の問題提起を「『何言ってんねんこいつ』と笑い飛ばしてくれて構わない」「すべてに相槌をうつのでなく疑うべき」と自虐していたが、以後の事態を考えると彼の引退のタイミングはまさしく絶妙だったのは間違いではなかっただろう。