肉の盾
にくのたて
ミートシールド(Meat Shield)の訳語。FPS、TPSといったシューティングゲームにも採用されているが以下ではライトノベル『ゴブリンスレイヤー』のものを扱う。
※本記事は原作のネタバレや未成年者には不適切な内容を含む可能性がありますので閲覧注意
※あと、メイン画像はイメージです
概要
ライトノベル『ゴブリンスレイヤー』に登場するゴブリン(ゴブリンスレイヤー)が用いる戦法。
当作品のゴブリンは雄しか居らず、多種族の雌を捕獲して繁殖用の母体(通称孕み袋)とする。巣の中には延々と陵辱されゴブリンを出産させられ続けている女性が捕獲されているが、これを武装した人間に襲撃された際に、人質として使う事がある。
女性を板等に縛り付け、その後ろに隠れながら前進するという、大雑把に言えば女性を使ったガードベントであり、文字通りの人間の盾である。
創作でのみ見られる戦法のように思われがちだが、実は類似の戦法はペルシア帝国がエジプト(第26王朝)を攻め落としたぺルシウムの戦いで用いられている(もっとも、盾に猫などの絵を描いただけで、人間を縛り付けたりはしていないが)。ほか、日本では蒙古襲来こと元寇においても、モンゴル軍によって壱岐や対馬で捕らえられた日本人女性が手に穴をあけられ紐を通され矢避けの盾に軍船に並ばされるといったこともした(が、対峙した鎌倉武士は人質お構いなしに矢を射掛けた)。
以下、閲覧注意
この戦法に用いられる女性は、完全に全裸でR-18G一歩手前状態である。ゴブリンにとっては繁殖と性欲の解消さえ出来ればそれで良いので、捕獲してある孕み袋への配慮など無いのである。
こんな物を見せつけられた一般的な冒険者たちは、大概攻撃を躊躇するので弓矢や攻撃魔法などの遠距離攻撃が出来ず、接近しても人質を気にして思うように戦えないという塩梅。
※漫画版ではそのまま掲載されたが、流石にTVアニメでそのまま放送は不味かったのか、ほとんど顔のアップのみで、全身像は遠目からチラッと映す程度の描写になっている。
よしんば女性たちが救出されたとしても、心身ともに碌な状態ではないだろうし、人間の良識を付いた(人間側からすれば)卑劣な戦法であろう。
実際に有効か?
しかし実際にこれを利用すると有用性には少々の疑問を感じることもある。
ゴブリンは小柄で体重自体は人間の成人女性に劣る上に、こんなでかい板に括り付けたら結構な重量となる事は明白である。漫画版等で見ると盾一枚をゴブリン2体ぐらいで押す必要があるようで、行軍はゆっくりとした物に成らざる得ない模様。おまけに板が邪魔で視界が悪くなっている。
何より人質とか気にしない人には何の意味も無いんじゃないかな?
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だがちょっと待ってほしい。ちゃんとした運用ができればそれなりの効果があるのでないだろうか。
ゴブリンは基本的に非力なので弓やスリングの有効射程が短く、攻撃するには敵の射程の中まで接近する必要がある。
そのためには敵の射撃を躊躇させる事が重要であり、近づけさえすれば良いので進軍速度はそれほど影響はしない。
冒険者が無理に間合いに入ってくるならそれでいいし、射程圏に入るまで接近しても結果は同じ。あとはその場に投げ捨てても(いろんな意味で)いやらしい障害物となるのである。
いつだってゴブリンの方が数が多いのだ。精々10人程度の冒険者に易々と対処されることなどありえないのだ……
ロード『どうしてこうなった!』