インド映画
いんどえいが
インドは世界一の映画大国である。製作本数、観客数は世界でもっとも多い。
インド映画
インドは多民族・多文化・多言語の国であるため、万人が大差なく楽しめるよう、アクション・メロドラマ・コメディ・音楽・ダンスなど、娯楽のあらゆる要素を混ぜ込んでいることが多く、これらは《マサラムービー(混ぜもの映画)》と呼ばれている。劇中で場面が突然切り替わり、原色の豪華な衣装、多数のバックダンサーによるミュージカルシーンが挿入されるのも大きな特徴である。
もっとも、このような仕立ての娯楽映画がメジャーというだけで、他のジャンルの映画も作られている。
日本での状況
日本ではかつて、ベンガル人芸術家(映画のほかグラフィックデザイン・小説・カリグラフィーなども手掛けている)サタジット・レイによる『大地のうた』などの文芸映画の評価が高かった。
ところが1995年にムトゥ 踊るマハラジャ』がヒットしてから、そのフォーマットが《インド映画》であるという印象が強くなった。また、インターネット動画サイトでは、本来の鑑賞の他にMAD素材としても人気がある。
特に知られているのが劇中で場面が突然切り替わり、原色の豪華な衣装、多数のバックダンサーによるミュージカルシーンが挿入されるというものである。
これはインドでは宗教の関係でキスやセックスといった言葉を連想させる表現を取り入れることが禁止されているためである。
インド映画=マサラムービーという認識は相変わらず強いが、近年では、文系要素が(濃淡はあれ)含まれる作品もそれなりに話題となるようになってきた。『マダム・イン・ニューヨーク』『めぐり逢わせのお弁当』などが代表である。