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マイティジャックの編集履歴

2019-11-24 00:21:07 バージョン

マイティジャック

まいてぃじゃっく

マイティジャックとは 近代科学の粋をこらして建造された万能戦艦マイティ号に乗り組んで 科学時代の悪『Q』から現代社会を防衛する 11人の勇者たちの物語である(冒頭ナレーションより)

マイティジャック

マイティジャック 【ニコニコ動画用イラスト】

マイティジャックはウルトラシリーズ快獣ブースカで成功をおさめた円谷プロダクションが和製サンダーバードを目指して制作しフジテレビで放映された、1話1時間枠の大人向きSF特撮ドラマ番組である。

最新科学を駆使して世界各国で暗躍する悪の組織『Q』に対抗するため組織された民間軍事組織『マイティジャック』と、彼等の乗りこむ万能戦艦『マイティジャック号』の活躍を描き、前半はスパイドラマ、後半はQの巨大メカとのアクションという構成だったが、多額な制作費の割に視聴率が伸びず全26話の予定が半分の13話しか制作されなかった。

 なおマイティジャックと言った場合、番組名の『マイティジャック』、組織としての『マイティジャック』 そして主役メカの『マイティジャック号』をそれぞれ示す場合がある。

なお、この作品が成田亨の円谷プロ在籍時に参加した最後の作品である。


企画


TBSでウルトラシリーズが成功していた昭和42年、円谷英二の次男円谷皐が在籍していたフジテレビから土曜にの夜8時、1時間枠で製作費は1話1000万円という破格の条件で企画が持ち掛けられた。


この好機を金城哲夫らスタッフは「オヤジ(円谷英二)が乗った企画で」と志した。当時イギリスの「TUNDERBIRDS」が大ヒットし、円谷自身も昭和39年の「海底軍艦」、実現しなかった企画「空飛ぶ戦艦」で万能戦艦の活躍を描こうとしていた経緯で、万能戦艦マイティ号を主役とする企画がまとめられた。


主人公チームは当時の反戦的な潮流を反映し、公的機関ではなく、有志市民によるものとされ、単純な戦闘の物語ではなく「防衛、救助、建設」のためのチームとされた。


敵対組織「Q」は、謎の組織として設定され、ナチス残党か狂気の天才科学者の産物か、はたまた宇宙人かと疑われるという設定がなされた。


円谷プロ初の大人向け番組という事で、脚本家も大人ドラマ枠に相応しい陣容が整えられた。

キャストも二谷英明、久保菜緒子と日活アクションドラマで人気の大物が揃えられた。


音楽はフジの皐つながりで冨田勲。文句なしの堂々とした主題歌とBGMが用意された。

一部「ジャングル大帝」のき〇い雲そのまんま(略)


実態


メカニック主体のドラマと人間ドラマの融合を図るため、金城は

昭和43年秋の放送開始を求めたが、フジテレビから春の大型番組として

スタートするとの方針に押しやられ、脚本の調整が不十分なまま

製作がスタートした。


主人公チームも「防衛」は毎かい実践するが「救助・建設」はほとんどなく、

更に敵[Q」も曖昧な設定のため、脚本家にとって扱いが難しいものとなった。

そもそもメカニックの活躍と人間ドラマを融合させるにはSF的素養が必要なのだが

スカウトした脚本陣には無縁なジャンルでもあった。


そのために、中島紳介曰く「メカとドラマが木に竹を継いだ様」な出来となり、

視聴率は初回の13%を最高に、4話で1桁に落ち込む悲惨な結果となった。


また、特撮はメカニックに関心がなく、情景描写をもっぱらとした大木淳が

メイン監督となったため、「メカが主役」という番組に相応しい物にはならなかった。

メカなら佐川和夫なんだろうけど当時オヤジは大木さんを買ってたのね。


円谷英二すら不出来な評判を金城哲夫のせいにする愚痴を残している。

このため早々に打ち切りが決定、予算組の都合で7時から30分枠に縮小され

「戦え!マイティジャック」として26話が継続された。


戦え!マイティジャック

 大人向けにつくられた『マイティジャック』が視聴率が伸び悩んだため、より子供向けに路線変更した作品。

全26話。また、放映時間も1時間から30分へと変更されている。

マイティジャックは国際組織アップルの一部門とされ、敵も『Q』以外の複数の組織が存在し、後半には怪獣も登場している。

なお、怪獣に関しては「ウルトラセブン」同様、予算の節約のため、登場する怪獣も殆どが既存の怪獣の着ぐるみの流用、改造と言ったものであった。

また同時期に放送されていた「ウルトラセブン」のモロボシダン役の森次晃嗣が『弾超七』としてゲスト出演している回【「マイティ号を取り返せ!(前・後篇)」】もある。

これと「怪奇大作戦」の不振により、円谷プロダクションは大規模な人員整理を行う事となった。


この続編も、ウルトラシリーズの真摯なものと比較できない酷いっちゃあ酷いもので、全部見るにはかなりの精神を消耗する覚悟が要ります。


かと思えば、上記の「マイティ号を取り返せ!」や最終回「希望の空へ飛んでいけ!」など、1時間枠のものより高度な傑作を生み出しており、企画がもう半年伸びて脚本の調整が出来ていれば、時代が変わっていたかも知れないという夢を一部のマニアに未だに残している。


本作の失敗を受け、金城哲夫はウルトラシリーズの成功に見合わぬ責任を負って円谷プロを去る。

また、美術で多大な貢献をした成田亨も本業の芸術活動に戻る(「戦争と人間」「新幹線大爆破」などで特撮美術には参加している)


も一つ、「THUNDERBIRDS」の人気でプラモデルを大ヒットさせた今井科学が本作を多数商品化したはいいが、作品の不人気に加え、「THUNDERBIRDS」の後番組「CAPTAIN SCARET & THE MISTERON」につぎ込んだ商品化攻勢も不人気というダブルパンチで倒産した。



万能戦艦マイティジャック号

マイティジャック号(通称MJ号)は飛行および潜水可能な巨大戦艦、

全長235メートル 全高40メートル 重量28000トン

武装として コバルト砲 レーザー 各種ミサイル 爆雷および対地攻撃用の爆弾を装備する


デザインは「空飛ぶ戦艦」NG稿と、東映「海底大戦争」のマンモス原潜の艦首部分を融合させたもの。

劇中で「MJ号」「マイティ号」と呼ばれる。「マイティジャック号」と呼ばれることは無い。


また艦載機として下記の機種を搭載している

艦載機及び敵メカニックのネーミングは、オックスベリー騒動で東宝から派遣された才人

赤井鬼介こと宮崎正信による。


戦闘機『ピブリダ―』『コンクルーダー』(後半より)

偵察機『エキゾスカウト』

ヘリコプター『バギー』『バンカーH』(後半より)

潜航艇『ハイドロジェット』

モーターボート『ジプリ―』


敵「Q」


銀地に黒いストライプがマークされる、異形なメカニック。

しかし成田亨のデザインセンスのせいか、番組の主役を張れそうなカッコよさを誇る。

成田亨降板後の深田達郎による作品も格好いいからさらに困る。


戦闘機 スワロー フライングスカイラル ブラックアロー(フィアットG91プラモデル改造)

潜水艦 リトルQ 名前なし(K52プラント防衛大型円盤潜水艦) スティブラー

    サブ・ポータムス ミスティ グラッドストン

万能戦艦 ホエール ジャンボー 名前なし(ジャンボー2番艦) クラッチャー

飛行船 名前なし(月偽装飛行艇) グラッドストン


再評価


昭和50年代に入り、特撮作品への再評価が興ると、本作も幻の作品として注目される。

キングレコードによる主題歌・BGM・ドラマ抜粋のLPレコードの発売を機に、月刊OUT別冊ランデヴーで中島紳介の評論で、直接視聴できない特撮マニアに紹介された。尤も中島さんの酷評は当時一流のシビアなもので、「メカと音楽は最高だけど本編はダメ」という印象をマニアに刷り込んだ。


「爆破指令」とか特撮含め大傑作なんだし柳瀬観二作とかもかなり楽しめるんだけど、どうだろうかなあ。


更に昭和60年代にはバンダイ・エモーションレーベルからビデオソフト化され、しかもジャケットは成田亨新規書き起こしという豪華なものであった。

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