「これ脱いでいいですかー?」「ぜってーダメだ!!」
概要
ボンゴレファミリー最強と謳われる独立暗殺部隊ヴァリアーの幹部メンバーであるベルフェゴールと、未来編より登場した新米幹部フランのカップリング。
フラン初登場回は単行本24巻・標的219「真相」(アニメ版では標的136「明かされる真実」)であるが、容姿のみの公開となり二人の会話があるのは各次話からとなる。作戦隊長となったスペルビ・スクアーロの発言から「ぺーぺーコンビ」と称される。また、互いを「王子(仮)」「クソガエル」等と皮肉めいて呼称することが多いことから、原作におけるふとした「フラン」「ベルセンパイ」といった正式名称での掛け合いこそがこの二人の見どころとも言えるだろう。
関係
ケンカップル見解
フランはベルフェゴール(以下:ベルと表記)に対し、初登場から間もなくして「生き物として最悪ですよねー堕王子って」などと誹謗の言葉(構って欲しいなどとは到底言葉に出来ないキャラクターなのである)を投げかけることが多々あり、ベルもベルで今までそういった皮肉の言葉を言われるような人物では無かったこともあり耐性が薄いのか、フランの背中にナイフを投げつけるなど売り言葉に買い言葉の喧嘩でページが埋まることもしばしば。
その姿は16歳の現代ベルよりも感情豊かであり、ベルの人間らしい部分を垣間見ることが出来る唯一の相手・俗に言うケンカップルである。
さらに、公式キャラクターソングシリーズに収録されたフランの『Special illusion』では歌詞の中に「単純な先輩煽って」「ねぇ追いついて背中に銀のナイフを」など明らかにベルの存在を意識した歌詞がAメロどころかサビにまでも散りばめられており、巷では公式が生んだラブソングとして暗黙の了解がある。
また、それらが披露された公式イベントの際には曲中に二人の仲睦まじい(悪口の言い合いではあるが)掛け合いなども新たに披露されるなど基本的にどの場においてもコンビ扱いされておりお互いやぶさかではないのであろう。
加えて小説版「隠し弾」では暇つぶしに二人でしりとりゲームに興じるなど、根底から嫌い合っているとは言い難い微笑ましい描写もあるため、単に“仲が悪い”という言葉で片づけるのは浅識である。
例として、六弔花戦でフランの背後にいた敵をベルが一掃し
「ごくごくまれにですが本当に天才かもって思ったり思わなかったりー」
「サンキューセンパイ。グッジョブ」
と実力を認めるくだりや (「グッジョブ」はジル戦アニメオリジナル)
対ジル戦においてベルのピンチをフランが幻術で救う描写があるなど、こと戦闘においては相性の合う二人と言えるのだろう。もしくは、互いに貸し借りを作りたくない性格が似通っているのかもしれない。
そして何と言っても
「どーせあんたベルセンパイに毛がはえた程度でしょ?」
とフランがジルを挑発した際に問われた「…ベル何そいつ」に対する
「カワイクないコーハイ」
の口角の上がったベルの表情はいかんともしがたい。自身の所有物を自慢するかのようなこの一コマはアニメ版でも楽しげな声色で再現されており、セリフの最後に「♪」が付いていないことに昨今やっと気が付いたという人も少なくないようである。
☆その他にもアニメオリジナルでは2人の大胆な絡み台詞が大いに加えられており「スタッ腐の仕業」などと感謝された。会話の内容・実写コンサート内での出来事に関してはフラベルのタグを参照していただきたい。
悲恋見解
カエルの大きな被り物をしているビジュアルにインパクトがあるフランであるが、これは本人の口から「前任のマーモンって人の代わりだとかでこんなかぶりもの強制的にかぶせられるのも納得いかないしー」と発言し、加えてベルを「嫌なタイプ」と明言していることから、前任であるマーモンの頭に乗っていたカエルのファンタズマを彷彿とさせる物を被らせた人物がベルであることが分かる。(参考:単行本標的220)
その後もフラン本人が一貫してカエルの被り物を忌み嫌っていること等から、前任の面影を重ねられた後任のフランの言いようのない切ない恋路を物語った作品や創作動画など、シリアスな作品も少なくない。
目の下にあるマーク・そして霧属性の術士という点などマーモンとの共通点を持つフランを後任として受け入れるまでのベルの心情を鑑みると、ヴァリアーにスカウト(本人曰く拉致)されこうして二人組として扱われることが当たり前となるまでに何らかの衝突があったと予測せざるを得ない。
しかしながらVARIAのあじとにてフランが発言した
「早く脱がせてくださいセンパーイ」
がはたしてカエルを指しているのかどうかは肯定しきれない点だ。衣服の可能性も十分にある。
引用
「くつろぎコレクション」クリアファイルでは、私服の二人が街中で買い物をしている描きおろしイラストが起用された。これがまた要素の宝箱であり、買った荷物を全て持たされ「もー子供みたいなことしてー…」と言わんばかりのジト目のフラン・その荷物からパンをひとつ取りもう片手にソフトクリームを持ちながら屈託のない笑みを浮かべるベル、と一枚絵でファンを沸かせた一品となった。常に口が先に出るのがフラン。常に手が先に出るのがベル。
「イラストレーションブック365」では、新たにフランの生年月日に加え好きなものと嫌いなものの公表、そしてベルにも新たに嫌いなものへの項目が追加された。
・フランの好きなもの→言ってもいいけど言わない
・フランの嫌いなもの→言えないけど言いたい
・ファンの思ったこと→深読みしたくてたまらない
・ベルの好きなもの→マーモンの嫌がる顔
・ベルの嫌いなもの→フランの抜けた顔
・我々の思ったこと→だ が そ れ で い い
魅力
これまでを見るとただの公式の供給の多いカップリングに見えなくもないが、彼らの真骨頂はここからである。
フラン消失説
過去を変えるための白蘭戦を勝したボンゴレ。その際生き返ったアルコバレーノのひとり風が発言した「白蘭が引き起こした出来事は全て(中略)あらゆる過去に遡り抹消されるのです」という言葉から、マーモンの死という出来事自体が無かったことになる=後任のフランをスカウトする必要性が無くなるのでは?といったフラン消失ルートの考察が飛び交った。
記憶喪失
一転、10年前の彼らにも白蘭戦での出来事やそれに関する10年分の記憶が受け渡されるという措置が公式において取られ、ヴァリアーと黒曜はそれぞれ即戦力とすべくフランの獲得を目論む。この段階では上記のフラン消失説が回収され安堵…と思いきや、再会したフランは受け取った記憶、すなわちベルの存在をも忘れてしまっていた。しかも皮肉にもフランを真っ先に「いたぜ、あれじゃね?」と発見したのは他でもないベル。彼らがいったい何をしたって言うんだ。
フランが選んだ道
記憶を失い生意気さにも拍車がかかったフランをヴァリアーと黒曜が互いに押し付け合う中、フランは自身の身の振りを自ら決めた。「こっちの集団についていきますー」と指をさすコマで本誌のフラン獲得編は一旦終わりを迎え、その行先に皆が固唾を飲みながら結果を待つこととなった。
そうして結果フランが選んだのは六道骸率いる黒曜。
その理由はのちに犬のけんけんぱあ~において「どちらに行くか決めるときに愉快な師匠の髪型で決めた」と語られている。ベルもたいがい愉快だけどねぇどうしてなのねぇ
OVAでの発言
上記に加え、オリジナルビデオシリーズ内ではルッスーリアが「あの子10年前は一緒にいなかったから」と発言しており、ベルはそれに対し「ま、いいんじゃね」といつもどおりの笑顔で返した。その真意は汲み取れないが、我々のHPはもうゼロである。
救済措置
原作が完結した現段階で彼らの今後の接点を見い出すとすれば、イラストレーションブック365のハルハルインタビューにて明かされたその後の彼らの展開である。自転車を買ってもらうために骸たちと共に並盛町にやってきたフランに、ベルとマーモンが接触。
「(中略)成長を見に来たのさ!ヴァリアーで使えるかどうか」とベルが発言していたため、戦力になると見込まれ元の鞘へと無事収まる瞬間が来るのかもしれない。
フラン獲得のためフランスへ向かう道中、マーモンに「何だか楽しそうだねベル」と言われ「あいつにはカリがあんのよ」とあの背中に投げていたオリジナルナイフをかかげていた彼が、そのカリを返せる日はくるのだろうか。