もしかして:00000号(フルチューニング)
初出:ドリー(超電磁砲59話)、クローンドリー(禁書3巻)
ドリー
食蜂操祈が幼少期に「才人工房(クローンドリー)」の研究施設にて出会っていた「0号(プロトタイプ)」と呼称される人物。
その正体は「量産型能力者計画」前の0号。一人称は「ミサカ」ではなく「わたし」。外見年齢は中学生くらいで、性格も御坂美琴に近い明るいものであった。
いわばクローン間のデータ共有で使われるミサカネットワークのテストベッドであり、眠っている別個体(妹)とも情報共有が行われている。さらにクローンの活動限界を伸ばすこと(延命)を目的としたインプラント処置が施されており、実験によって受けたものと思われる幾つもの傷がある。
なお、0号と00000号(フルチューニング)は別人だと担当編集者が明確に言及している。計画前の0号(ドリー達)と量産型能力者計画の0号(フルチューニング)という違いらしい。
友人である「みーちゃん」を失って塞ぎ込んでいたのだが、食蜂が「心理掌握」を使ってみーちゃんに偽装した結果、明るさを取り戻す。
しかし病状が悪化し、研究者達の手で回収され、その時に初めて食蜂の存在を知る事になった。その後、食蜂は0号が死亡したと伝えられており、彼女が美琴に関わろうとするのも、0号との関わりが大きいと思われる。
その「みーちゃん」とは警策看取のことであり、0号を失ったことが大覇星祭編における彼女の凶行の源となった。
〇号は既に死亡しているが、記憶と経験を次いでいる個体がおり、学園都市内のある研究施設に囚われている。また、食峰が警策に成り代っていた事実にも気づいており、ドリーにとっては警策と食峰の双方共に大切な存在となっている。
大覇星祭で起きたとある事件解決後、食蜂と警策に救出されたようだが、その後の動向は現在の所、不明である。
才人工房(クローンドリー)
学園都市の虚数学区には才人工房(クローンドリー)という都市伝説が存在する。
3巻 地の文より:
いわく世界中の偉人・聖人のDNAを保管し、その解析の結果、ボタン一つでいくらでも天才を製造できる『才人工房(クローンドリー)』があるとか。
正体は偉人や天才といった優れた者達を人工的に生み出す事を目的とした暗部の研究機関。存在する世界が異なってそうな虚数学区とは違い、学園都市の研究組織である。
だが研究は「一から生み出すよりも偉人を操ればいい」と狂気に染まり、その手段として食蜂操祈の能力である心理掌握を万人が行使する事を目指す「エクステリア計画」にシフトした。
研究は「外装代脳(エクステリア)」の完成にこぎつけた後、食蜂が徐々に研究者を支配下に置いていき完全に破綻させた。
混同されやすいがクローンドリーには「0号(プロトタイプ)」…上述したドリーの通称で呼ばれている個体が預けられている。ただ押し付けられただけのようで、目的も不明な人形遊びとやっかまれていたが。