サテラ(リゼロ)
りぜろのさてら
概要
サテラとは、「Re:ゼロから始める異世界生活」において四百年前に世界を滅ぼしかけた『嫉妬の魔女』である。
四百年が過ぎた今なお語り継がれる伝説上の存在であり、しかし同時に「龍」「賢者」「剣聖」という三英傑と呼ばれる当時の最高戦力を集めても滅ぼしきれず、未だルグニカ東部の砂丘にて封印され続けているという。
人物像
伝承においては会話が通じず世界の全てを憎み、無慈悲に殺戮を繰り広げる悪夢のような存在とされている。しかし、四章においてスバルが対面した「サテラ」は『嫉妬の魔女』とは全く異なる善性の人格の少女であり、魔女たちの友であった。
スバルに「死に戻り」を与えた張本人かと思われ、その望みはスバルに自分を殺してもらうこと。
その他情報
紫紺の瞳を持つ銀髪のハーフエルフで、外見はエミリアに瓜二つ。その素顔が見えない時は常に影に覆われていている。
茶会の魔女たちによれば六人の魔女を飲み込み世界を滅ぼしかけたのはサテラ自身であり、にもかかわらず魔女たちはサテラを恨んではいないらしい。
以下、ネタバレ注意
前述の通り彼女は封印されている。
封印石の周りでは魔力マナが弱まることと、魔女の瘴気に当てられる為、未だに誰も近づけない状態である。
伝説では全てを憎み、己の心のままに殺戮を行ったかのように語られているが、実は適正が無いまま魔女因子を取り込んだので、サテラには嫉妬の魔女とサテラ自身の人格が生まれてしまった。即ち、嫉妬の魔女ことサテラは二重人格である。
嫉妬の魔女もサテラ自身もスバルを愛しており、スバルが他の女性と一緒にいると嫉妬する。
前文を読むと、年頃の乙女の純粋な恋心のように思えるが、かなりその想いはかなり狂気じみている。
スバルが死に戻りについてエミリアに話そうとすると、心臓を握られる様な感覚があったのは、嫉妬の魔女が「自分とスバルだけの秘密を他の誰にも知られたくない」からである(嫉妬の魔女からしてみれば、恋人同士だけの秘密、というような感じに)。
また、前述したように彼女の容姿はエミリアに酷似しており、劇中では「スバルの意中の人の姿をとっているだけではないか」「本当にエミリアと血縁関係にあるのではないか」等々、何らかの関係性が疑われている。
スバルへの異常な愛情
単純に言葉で説明するより、サテラが作中で口にしたセリフを見た方が分かりやすい。
「愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる」
「――私のあの人に私のあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人にあの人に」
「余計なこと余計なこと余計なこと余計なこと余計なこと余計なこと吹き込んで吹き込んで吹き込んで吹き込んで吹き込んで話すな話すな話すな話すな触るな触るな触るな触るな触るな私の私の私の私の私の私の私の愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる」
「指先一つでも皮膚一枚でも爪の甘皮一枚でも髪の毛一筋でも汗の一粒でも唾液の一滴でも言葉の一つでも呼吸の一息でも感情の一欠片でも全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て全て……」
「どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして私と私と私と私と彼の彼の彼の彼の彼の彼の邪魔を邪魔を邪魔を邪魔を邪魔を邪魔を邪魔を――?」
「愛して。愛して。愛して。愛して。愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して愛して――愛して」
「愛してる愛してる愛してる愛してる――スバルくん」
以上のように、狂気としか表現出来ない愛情だが、以下のように、本当に本心から純粋にスバルを愛しているような言動も見れる。
「私は、あなたを愛しています。――あなたが、私に光をくれたからです。あなたが、私の手を引いて、外の世界を教えてくれたからです。あなたが、私が孤独に震える夜、傍でずっと手を握ってくれたからです。あなたが、一人になった私を、一人じゃないと口づけてくれたからです。私はあまりに多くをあなたからもらいました。......だから、私はあなたを愛しています。あなたが、あなたが私に全てを与えてくれたからです」
「――泣かないで。傷付かないで。苦しまないで。悲しい顔を、しないで」
「……傷付かないで。もっと自分を大切にして」
「――あなたを愛しています。だから、あなたも、あなたを愛して、守ってあげて」
「悲しまないで」
「苦しまないで」
「泣かないで」
「__もっと自分を愛して」
「私はあなたに救われました。だから、私はあなたが救われることを許します。あなたに救われてほしいと、そう願っています」
「一人で、悩まないで。あなたを大切に思う人たちと、一緒に……」
「あなたが死ぬことを望まない人たちと、あなたが死なせたくないと望める人たちと、一緒に抗って。……それでも届かないときは、『死』を恐れて死ぬことを忘れないで」
「あなたが死んでしまうことを、悲しむ人がいることを、忘れないで――」
「そしていつか――必ず、私を殺しにきてね」