ガヘリス
がへりす
アーサー王伝説に登場する「円卓の騎士」の一人で、伝説上の人物。
伝説上のガヘリス(Gaheris)
「円卓の騎士」の一人であり、オークニーのロット王の息子の一人。
ガウェイン卿の弟にしてアーサー王の甥。ガレス卿、アグラヴェイン卿、モルドレッド卿とは兄弟の関係である。ランスロットが活躍する関係上、兄の立場は不遇気味である為、トリスタン卿をして「サー・ガウェインよりも優秀な騎士」と評されているが、作中では槍試合で負ける事が多い。
母親であるモルゴース(モルガンと同一視される)がラモラックと不倫していた際にはガレス以外の子供達がリンチに加担した上に、不倫をした母親の首を撥ねたというエピソードが残っており、中々に苛烈な人物と言える。非武装の者を斬るのは騎士道に反するらしいが、母親を斬首するのはどうなんだろうか…?本人曰く、父の仇である男と不倫するのは自分達兄弟の名誉に関わる事だからという事情がある。
一応、伝承ではハンサムで優しい人物であるらしく、貧しさのあまり自分のロバを盗んだ男に対しては、当のロバが狼に食い殺された事を知ると、自分の馬を差し出している。
しかしながら、王朝末期にはガレスと共にランスロット陣営に付き、兄弟たちがランスロットの失脚を目論んだ際にはこれを拒否している事から、ランスロットへの信頼のほどが伺える。
しかし、グィネヴィアを救出に現れた彼に火刑の立会人として出席していた彼らは殺されてしまう。ランスロットへの尊敬故に彼らは武器を向けられなかったのである。彼らの死がガウェインに影を落とし、ランスロットとの間に大きな溝を作る原因となってしまう。
関連タグ
ガヘリスをモチーフにしたキャラクター
- 『拡散性ミリオンアーサー』に登場するキャラクター。天秤を携え、正義と自分の怒りを混同する執行者というキャラクター付は上記のモルゴースのエピソードなど処刑に関する逸話に由来するものと思われる。