概要
遊戯王5D's最初のパック「THE DUELIST GENESIS」で初登場したカード。
効果は800のライフコストを払い、自分フィールド上のサイキック族1体をリリースする事で、デッキから下級サイキック族1体を表側攻撃表示で特殊召喚するというもの。
効果はライフコストを必要とし、さらにサイキック族1体をリリースする必要もあるので、無効化されるとディスアドバンテージが激しい。
が、効果の発動に成功すれば下級サイキックを何でもリクルートできるので、特殊召喚したモンスターとシンクロするなり、展開したモンスターで殴るなりとできるため、【サイキック族】なら効果の汎用性は高いと言える。
しかし、このカードの効果は1ターンに何度でも発動出来た。それが、このカードの最大の強みであり、同時に禁止カードとなってしまう一因でもあった。
発売から約2年後に、テーマデッキの1つガスタが登場した。このガスタはサイキック族が大半を占めており、このカードもガスタでの活躍が期待された。
ところが、ガスタの登場後、まさかの無限ループが発覚してしまったのである。
手順は以下の通り。
1:メンタルマスターとガスタの静寂カーム、脳開発研究所をフィールド上に揃える。
2:メンタルマスターの効果発動、コストでガスタの静寂カームをリリースし、デッキからサイキック族のガスタ1体を特殊召喚。
3:再びメンタルマスターの効果発動、リクルートしたサイキック族ガスタをリリースしてガスタの静寂カームをリクルート。
4:ガスタの静寂カームの効果発動、リリースされた2体のガスタを墓地に戻して1枚ドロー。
5:以上を繰り返す。
このように無限ドローが可能だったため、自身の効果も合わせて「いずれ規制は免れないだろう」と言われていた。
そして予想通り、2011年9月1日を持って禁止カードに指定された。
予想済みだったとはいえ、サイキック族にとってはかなりの痛手であり、これ以降サイキック族デッキの基本形は、いわゆる【次元サイキック】にシフトしていく事になる。
余談だが、このカードにはエラッタが出されている。(エラッタとは、いわゆる「テキストの書き換え」の事。)
エラッタが出される前のこのカードは自分をリリースして効果を発動できるようなテキストだった。
何故か自身をリリースする事は出来ない裁定だったが、ほぼ同じ効果のイレカエルは自身をリリースして効果を発動出来た。
このことに関して事務局に連絡したところ、「カードが違います」というカードの違いで全て片付けられる回答が返ってきたという話はデュエリストの間では有名である。
しかし、実際にこうした裁定が下った事があるかは実は明確ではない。
上記のエラッタは発売直後に発表されており、遊戯王カードWikiにも「カードが違います」という記述はコメントアウト状態で投稿されていたため、この回答が本当に存在したのかどうか定かではないのだ。
エラッタに関しても、対応の早さに加え裁定が「自身をリリースできない」で当初より一貫していた事から、そもそもエラッタではなく単に印刷ミスの修正だったのではないかという見方もある。
効果テキスト
チューナー(効果モンスター)(禁止カード)
星1/光属性/サイキック族/攻 100/守 200
800ライフポイントを払い、
自分フィールド上の「メンタルマスター」以外のサイキック族モンスター1体をリリースして発動する。
自分のデッキからレベル4以下のサイキック族モンスター1体を自分フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する。
エラッタ前
チューナー(効果モンスター)(禁止カード)
星1/光属性/サイキック族/攻 100/守 200
800ライフポイントを払い、
自分フィールド上のサイキック族モンスター1体をリリースして発動する。
自分のデッキからレベル4以下のサイキック族モンスター1体を自分フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する。