陰陽道
おんみょうどう
中国の道教思想から発展した日本固有の呪術体系。
『陰陽五行説』に基づく占術・自然科学と用いて世の中の吉凶を判断する。
概要
道教が持つ陰陽五行説の概念を軸に、陰陽説と密接な関係にある天文学・暦学・易学などの学問を付随させ、さらに神道・仏教・修験道・禁呪道に影響を受けたことで日本独自の思想・呪術体系として発展していった。
主に自然界の変化を分析し、それが人間界に及ぼす影響を予測することを主題とする。
また災厄を避けるために神仏に通じていったことから、徐々に宗教的な要素も加わっていき、祭祀を管理・運営する技能も付加されていった。また仏教や神道が本来担っている『厄除け』の役割も任されていき、悪霊祓いや御霊奉神といった心霊対策も守備範囲に入っていく。
当初は[[[漢文]]の読解に慣れた僧侶がその役割を担っていたが、奈良時代に律令制が確立されて以降は院事寮(陰陽寮)が設立され、専門機関として発展を遂げていくことになる。