データ
別名: | コブ怪獣 |
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身長: | 10センチメートル~60メートル |
体重: | 最大4万8千トン |
出身地: | 宇宙 |
ウルトラマン80第20話「襲来!! 吸血ボール軍団」に登場
ウルトラマン80に登場した怪獣。「制作スタッフはふざけているのか?」と言いたげな名前だが、そのトラウマ具合と、地球人類に与えた被害はウルトラシリーズでも上位にランクインする程である。というか見た目もすげえ気持ち悪い上、子ボールが破壊された際、出血するので血だらけの内臓と言う感じでグロい。
本体であるマザーボールと、端末である子ボールからなる「吸血ボール」が合体して誕生した。いってみれば群体タイプの怪獣である。
吸血ボールは当初はマザーがドッジボールくらいの大きさ、子ボールはテニスボールぐらいの大きさであるが、高速で動くものに反応し、獲物となる生物の血液を吸収することでどんどん巨大化する他、分裂して際限なく増殖していくというとんでも無い性質を持っている。しかも、ボールに似た外見から、一般人が取り立てて興味を抱かなかったのが被害が増大した要因でもある。
さらに吸血ボールは獲物の首筋に取り付いた後、触手を対象の脳と心臓部分に伸ばして、あっという間に吸血するので通常の外科手術での切除は不可能。劇中ではUGMのタジマ隊員がとり憑かれた際は、タジマ隊員もろとも冷凍状態にして切除に成功したが、こんな方法は余程設備が整った医療環境で無ければ不可能な為、劇中被害にあった一般市民は全員死亡したと思われる(更に冷凍からの蘇生の可能性も低い)。対症療法としては常に輸血し続けるというのもあるが、前述の通り巨大化・増殖するであろうので、逆効果だと思われる。
国際会議を妨害するために襲撃を仕掛けるなど行動には明らかに計画的とみられるものがあり、人類とのコミュニケーションは成り立たない存在ながら、かなり高度な知能を有しているものと推定される。
マザーはある程度巨大化すると光線を発射することも可能であり、自らを守る為に子ボールを集結させてオコリンボールとなる。ブヨブヨした群体の為に打撃や投技はまるで通用しない上に、頭部のマザー以外にはダメージそのものが通らず、80のサクシウム光線の直撃も子ボールを切り離して耐えてしまっている。マザー自体の防御力もかなり高く、ウルトラアイスポットとウルトラスラッガーを立て続けに喰らったに関わらず逃走する程。更に切り離した子ボールは爆発性があり、まき散らしながら大爆発して周囲に被害を与えるいう、最初から最後まで始末におえない存在である。
劇中の行動
地球に帰還中であったUGM研修生を乗せたムーンセレナーデ号を襲撃し、これを破壊した後に地球に侵入。世界中に降り注いで片っ端から通行人を襲ってミイラにしていき成長・増殖していった。
UGM極東支部にもスカウターG7の中に知らず知らずのうちに忍びこんで侵入し、基地職員を多数殺害(内二名は銃撃が引火して火災による自爆だが)、タジマ隊員も被害に遭う。日本各地でパニックに陥り外出禁止命令を破った市民を襲い続け、吸血ボール対策世界会議の会場も襲撃して各国大使も被害にあう(何故一番被害の大きい日本で態々開催したんだ?)
UGMも極東支部の航空戦力の総力を挙げて戦うが、次々増殖・巨大化していく吸血ボール相手に、手が回らない状態であった。ようやくマザーボールを発見し、これを総攻撃していく最中、危機を感じたマザーボールは子ボールを呼びオコリンボールとなった。
ミサイル攻撃も物ともせずエースフライヤー隊は全滅、変身したウルトラマン80の攻撃もまるで通用せず猛威を振るったが、起死回生のウルトラアイスポットでようやくマザーにダメージを与え、子ボールは全て破棄(前述の通り全部爆発して街に被害を与えたが)、ウルトラスラッガーを浴びせたことで宇宙に逃走を図る。必死に逃げるも再度ウルトラアイスポットを浴びて大爆発。ようやく倒された。
結果的にオコリンボールは倒されたが、前述の通り劇中で襲われた人々はおそらく全員死んでるであろうので、直接人間を殺害したという数ではウルトラシリーズでも相当上位であろう。
高い知能を持っていると推定されるものの人語は発せず、自ら名乗ったわけではないので、名称は劇中では事件を受けて付けられたレジスト・コードであるものと思われる。これほどの惨劇を起こした怪獣に対するものとしては命名者はどういうセンスをしているのだろう?
余談
デザイナーは山口修。監督の野長瀬三摩地からは目が無いから表情がわからないと怒られたらしい。
80との戦闘中に体からボールがちぎれて吹き飛んでいくシーンがある。