概要
宮城県美里町の小牛田駅から同石巻市の石巻駅を経由して同女川町の女川駅までを結ぶ、JR東日本の鉄道路線である。
1912年に小牛田~石巻に開業した軽便鉄道を国有化した路線であり、1939年に女川までの区間が全通した。
途中の前谷地駅から気仙沼線が分岐しているほか、石巻駅で仙石線に接続している。
運行形態
全線が単線非電化。1~2時間に1本程度の割合で1~4両の普通列車が運転される典型的なローカル線である。かつてはキハ40・キハ48などの国鉄形気動車が多く見られたが、2015年からはキハ110系列の車両が陸羽東線向けも混ざる形で運用されている。
石巻駅発着の列車が多く、全線を直通する列車は比較的少ない。
また、気仙沼線・陸羽東線との直通列車がある他、2016年からは仙石線と直通する仙石東北ラインの快速列車が設定されている。
なお、沿線の石巻市内に製紙会社の工場がある関係で、2020年現在も小牛田~石巻の区間に定期の貨物列車が運転されている。使用される機関車はDE10が多い。
東日本大震災の影響
2011年3月11日に発生した東日本大震災により、この路線も被災。
石巻駅の浸水・女川駅の流失などの甚大な被害を受けた。
比較的被害が少なかった小牛田~石巻の区間は被災後数か月で復旧しており、同年12月からは同じく被災した仙石線の代替として仙台~石巻を小牛田経由で直通する快速列車が運転されていた。
残る石巻~女川についても線路の付け替え・駅舎建て替えなどの大規模な工事が進められ、2015年3月までに全線が復旧している。
余談
- かの石ノ森章太郎のゆかりの地である石巻市の町おこしを目的に、彼の代表作が車体に描かれたラッピング車両「マンガッタンライナー」が運転されたことがある。
- 女川駅からさらに港までかつては貨物支線が存在していたが、1980年に廃止されている。ちなみに震災後、女川駅から先へと延伸する構想が地元紙で報じられたが、結局実現には至らなかった。