「素晴らしい…素晴らしいよ、ゼロワン。網島君を処分できなくて残念だったけど、代わりに僕は君のことを大好きになれた。憎悪しか知らなかった君の中に芽生えた感情。そう、君の魂は受け継がれる。…行こう、一緒に。人類の黄昏を楽しみにね」(ゼロワンをバラバラにする時に呟いたセリフ)
「さよなら、ゼロワン。君の心はジーンの糧になる。動物の死骸が土に帰り、植物を育むようにね」(ゼロワンの自我を消滅させる時に放ったセリフ)
「見たいんですよ、もし人間が滅ぶとしても、その瞬間に立ち会えるなら僕は死んでもいい」
「凄い…凄いよ、セブン。どこまでも人間に尽くそうとするんだね君は」
「何てことしてくれたんだ…!? こんな終わり方、僕は認めない… 認めないぞ! 僕だけがフォンブレイバーが生まれた意味を分かってたのに… 凄いことが起こるはずだったのに!」
演:高野八誠
主人公である網島ケイタが所属するサイバー犯罪を取り締まるための秘密機関アンダーアンカーの元エージェント。普段は穏やかな笑顔を浮かべている好青年だが、その本性は極めて残忍かつ冷酷。端的に表れているのが終盤の2話で、第44話では自ら製作した量産型フォンブレイバーのジーンとの戦闘で力尽き機能停止した、以前作中で起きている事件の裏で共に暗躍していたフォンブレイバーのゼロワンの機体を「君の魂は受け継がれる」と嘯いて無惨に引き千切って解体しフォンブレイバーの魂とも言えるラムダチップを引き抜き、続く最終話ではラムダチップにあるゼロワンの自我を“ジーンの糧”として跡形もなく消滅させるという非道な行為を行った。その目的はジーンが行う並列分散リンクによる人類の“最適化”、即ち映像と音による一種のサブリミナル効果で脳機能の停止を行い(自分もろとも)人類を滅亡させるというものだった。野望を阻止しようとするケイタと相棒のフォンブレイバーのセブン達を笑顔で愚弄し追い詰めるが、最後はケイタの尽力とセブンによるジーンを取り込むことで自滅させるという自己犠牲によって邪な野望は打ち砕かれ、自身も破滅した。終盤で見せた彼の狂った演技は、最早俳優が嘗てウルトラマンや仮面ライダーだった頃の面影を感じさせないほどで視聴者にトラウマ、そして怒りを抱かせるには十分だった。