「私は…。いらない子なのです…。」
概要
失格異性体とはドールズフロントラインに登場する人物である。
異性体の一種で、他の個体とは違うたたずまいを持つ。
容姿
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当初は死体保管袋を流用したタグ付きの透明な服を纏っていたが、ストーリーが進むと他の異性体の意識と、とある人物の死体を取り込み進化。
服が黒くなり、表情も不敵になる。
他の異性体より、髪が長いことから彼女がほかの個体より成長していることがわかる。
能力
異性体を操り特攻させてくるほか、ニモジンの触手を使ったオールレンジ攻撃に加えてエネルギー弾を掃射する力も持つ。
ニモジンの触手を使った攻撃は着弾地点から氷隗を発生させる能力を持つなど攻撃能力が上がっている。
因みにニモジンのように上手く操れないようで、触手は打ち出し式で使っている。
エネルギー弾は、全方位を破壊する無差別攻撃型と、槍型の二種類がある。
自分の分身を投影してEMP攻撃も仕掛る。
この攻撃は失格異性体の分身が突如現れて残像を残しながら高速で突進してくる。
移動手段は滑空。
それに、NYTO達の集合意識をその身に宿しているため知能の高さは比べ物にならない。
戦闘
遂に彼女とは終焉の花海にて邂逅。
ゲームの内容は弾幕ゲームになっているので、M4を操作しながらOGASの協力スキルを駆使して撃破しよう。
戦闘開始時には、OGASがM4に接続するアニメーションが拝める。
来歴
もともと彼女は他の異性体と同じくただの廃棄物であった。
「お父様」に捨てられて、機械に改造された体の激痛に耐えながら、お父様の助けを待つ悲劇の少女でしかなかった。
しかし、彼女は異性体たちと優曇華を使った集団自殺の際になんと生き残ってしまう。
崩壊液の放射を浴びて次々とほかの個体が倒れ、苦しみから解放されていく中、彼女だけが崩壊せずにその場に立っていた。
何度も優曇華を育てて自殺を試みても、一向に死ぬことができない。
苦しみとお父様を思う恋慕の情だけが次第に膨れ上がり、彼女を追い詰めていった。
コーラップス液にも浄化されず、お父様にもいらない子だと捨てられて打ちのめされた彼女は他の異性体のマインドマップを取り込み続けて、生き残ってお父様に愛してもらう方法を模索し始めた。
そして辿り着いたのが、OGASを取り込み完全なNYTOとなるという答えだった。
そのために彼女はニモジンの死体を取り込み身体能力を得て、M4をおびき出して其のマインドマップを食らおうとした。
しかしM4に味方するOGASは、彼女を傷つけさせはしまいとM4にその力を貸し出した。
これによってM4は大幅な進化を遂げ、OGASと完全に一体化する。
そして、強化されたM4と優曇華の丘を半壊させるほどの激闘を繰り広げたが、最終的にはとどめを刺されてしまう。
彼女はゆっくりとその場に崩れ落ち、M4にある言葉をかけるとお父様を慕いながら黄泉路へと旅立った。
そしてその体はある人物に引き継がれることとなる…。
「私の「お父様」は私を捨てました…。」
「そしてあの花も私を捨てました…。」
「結局、私はその束縛からは解放されることがなかったのです…。」
「あの神聖な花は祝福の光を放ち、選ばれた人を光の名のもとに許し、天国へと導いてくれるのです…。」
「それでも、私は役に立たない子なので、浄化されることはありませんでした…。」
「何度も、何年も苦しんだのに…。」
「私はお父様にとっては必要ではない、疎ましい塵屑なのでしょう…。」
「もう関係はないと…、決別されたようなのです…。」
「M4、もしあなたが『お父様が求めるモノ』を手に入れるのを止めたいのならば…。」
「私を殺しなさい…。」
「私は死によってこの苦しみから解放される…。」
「心臓の鼓動が止まり、言葉では言い表せないこの感情がなくなる時…。」
「お父様はきっと私たちを受け入れてくれる…。」
「お父様…。」
「私はあなたを恨みたくはありません…。」
「でも何で…。」
「私をこんな風に扱われるのですか…?」
愛に飢え、苦しみに耐え続けた少女は崩壊する花畑でその生涯の幕を下ろした。
彼女にやっと訪れた死の静寂が安らかなものであることを祈りたい。
「おやすみなさい」
彼女の価値
彼女は崩壊液放射に耐えた人物であり、ウィリアムの求める「崩壊液耐性を持ったNYTO」の完成形である。
そんな大事な存在をろくに検査もせず、失敗作だと決めつけて放棄する彼の異常性が彼の夢を遠ざけ、無実の少女を苦痛の渦中に叩き込むこととなった。
結果的にウィリアムの手に彼女が渡らなかったのは朗報だが、異性体達の苦痛を思うと素直には喜べない。
余談
失格異性体の登場するイベントである「シャッタード・コネクション」のテーマ曲である「connection」の歌詞は、彼女が父親に向けたメッセージを歌っているのではないかと考察されている。
そう考えるとかなり重い。
良曲なので聞いてみるのもいいだろう。