「私は…。いらない子なのです…。」
概要
失格異性体とはドールズフロントラインに登場する人物である。
異性体の一種で、他の個体とは違うたたずまいを持つ。
容姿
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当初は死体保管袋を流用したタグ付きの透明な服を纏っていたが、ストーリーが進むと他の異性体の意識と、とある人物の死体を取り込み進化。
服が黒くなり、表情も不敵になる。
他の異性体より、髪が長いことから彼女がほかの個体より成長していることがわかる。
能力
進化前
一列貫通のビームを放ってくるほか、高い知能と並列した作戦能力を駆使して戦う。
廃棄されてもなお、NYTOの能力を受け継いでいるようでその危険度は高いままである。
必殺技は、此方の部隊の人形を一体選択し数秒スタンさせデバフをかけた分だけ自身の偏向障壁を強化する。
また、様々な銃を持った自身の分身を無数に召喚し攻撃する。
なお、召喚してくるダミーは耐久力がないのでRF等ですぐに倒せる。
進化後
異性体を操り特攻させてくるほか、ニモジンの触手を使ったオールレンジ攻撃に加えてエネルギー弾を掃射する力も持つ。
ニモジンの触手を使った攻撃は着弾地点から氷隗を発生させる能力を持つなど攻撃能力が上がっている。
因みにニモジンのように上手く操れないようで、触手は打ち出し式で使っている。
エネルギー弾は、全方位を破壊する無差別攻撃型と、槍型の二種類がある。
自分の分身を投影してEMP攻撃も仕掛る。
この攻撃は失格異性体の分身が突如現れて残像を残しながら高速で突進してくる。
移動手段は滑空。
それに、NYTO達の集合意識をその身に宿しているため知能の高さは比べ物にならない。
戦闘
遂に彼女とは終焉の花海にて邂逅。
ゲームの内容はアズールレーンと東方Projectを合体させたような弾幕STGになっているので、M4を操作しながらOGASの協力スキルを駆使して撃破しよう。攻撃はM4が自動で行うので、プレイヤーは移動とスキル発動を担当する。
戦闘開始時には、OGASがM4に接続するアニメーションが拝める。
…なお、チュートリアルは読み飛ばさないことをお勧めする。さもないとクリア困難になったり、スマホを叩き壊すような悲劇が待っている(警告文に当初は本当にそう書いてあった)。
来歴
もともと彼女は他の異性体と同じくただの廃棄物であった。
「お父様」に捨てられて、機械に改造された体の激痛に耐えながら、お父様の助けを待つ悲劇の少女でしかなかった。しかし、彼女は異性体たちと優曇華を使った集団自殺の際になんと生き残ってしまう。
崩壊液の放射を浴びて次々とほかの個体が倒れ、苦しみから解放されていく中、彼女だけが崩壊せずにその場に立っていた。
その上、何度も優曇華を育てて自殺を試みても一向に死ぬことができない。
彼女は優曇華による選別に合格した人材だったのだ。
しかし、花にさえ見捨てられて死すら許されないのだと落胆。来る日も来る日も花を使ってお父様の意向に合うNYTOを選別する日々が続く。そして、苦しみとお父様を思う恋慕の情だけが次第に膨れ上がり、彼女を追い詰めていった。
コーラップス液にも浄化されず、お父様にもいらない子だと捨てられて打ちのめされた彼女は他の異性体のマインドマップを取り込み続けて、生き残ってお父様に愛してもらう方法を模索し始めた。
そして辿り着いたのが、OGASを取り込み完全なNYTOとなるという答えだった。そうすれば、お父様がまた自分を必要としてくれると考えていたのだ。
そんな時、タリンを通るパラデウスの死体廃棄列車(廃棄された異性体を載せて捨てる列車。)がタリンに着き、死体を放って帰って行った。
その中にあったのは死亡したニモゲンの死体だった。
ニモゲンは適合者であり、彼女もそれを姉妹機として承知していた。しかし、そんな彼女すらも廃棄するという所業から、どうあがこうともお父様は自分を迎えには来てくれないと確信。半ば半狂乱になってしまう。
そのため彼女はニモゲンの死体を取り込み身体能力を得て、M4をおびき出してそのマインドマップを食らって自分だけでも他のNYTOを救済できる存在になろうと確信。
しかしM4に味方するOGASは、彼女を傷つけさせはしまいとM4にその力を貸し出すという前代未聞の行動に出る。これによってM4は大幅な進化を遂げ、OGASと完全に一体化し人形を超越した力を手にした。そして、強化されたM4と終焉の花海を半壊させるほどの激闘を繰り広げたが、最終的には彼女が持ち出した兵器でとどめを刺されてしまう。
彼女はゆっくりとその場に崩れ落ち、M4にある言葉をかけると最後までお父様を慕いながら黄泉路へと旅立った。
そしてその体は、彼女の救済を望んだある人物に引き継がれることとなる…。
「私の「お父様」は私を捨てました…。」
「そしてあの花も私を捨てました…。」
「結局、私はその束縛からは解放されることがなかったのです…。」
「あの神聖な花は祝福の光を放ち、選ばれた人を光の名のもとに許し、天国へと導いてくれるのです…。」
「それでも、私は役に立たない子なので、浄化されることはありませんでした…。」
「何度も、何年も苦しんだのに…。」
「私はお父様にとっては必要ではない、疎ましい存在なのでしょう…。」
「もう家族のつながりはないと…、決別されたようなのです…。」
「M4、もしあなたが『お父様が求めるモノ』を手に入れるのを止めたいのならば…。」
「私を殺しなさい…。」
「私は死によってこの苦しみから解放される…。」
「心臓の鼓動が止まり、言葉では言い表せないこの感情がなくなる時…。」
「お父様はきっと私たちを受け入れてくれる…。」
「お父様…。」
「私はあなたを恨みたくはありません…。」
「でも何で…。」
「私をこんな風に扱われるのですか…?」
愛に飢え、苦しみに耐え続けた少女は崩壊する花畑でその生涯の幕を下ろした。
彼女にやっと訪れた死の静寂が安らかなものであることを祈りたい。
「おやすみなさい」
彼女の価値
彼女は崩壊液放射に耐えた人物であり、ウィリアムの求める「崩壊液耐性を持ったNYTO」の完成形である。
そんな大事な存在をろくに検査もせず、失敗作だと決めつけて放棄する彼の異常性が彼の夢を遠ざけ、無実の少女を苦痛の渦中に叩き込むこととなった。
結果的にウィリアムの手に彼女が渡らなかったのは朗報だが、異性体達の苦痛を思うと素直には喜べない。
余談
失格異性体の登場するイベントである「シャッタード・コネクション」のテーマ曲である「connection」の歌詞は、彼女が父親に向けたメッセージを歌っているのではないかと考察されている。
そう考えるとかなり重い意味の 歌詞だということがわかる。
良曲なので聞いてみるのもいいだろう。