鉱物としてのルチル
ルチル(rutile)は二酸化チタンの結晶の一つであり、正方晶系の鉱物である。
金紅石とも呼ばれ、ルチルという名前もラテン語で金紅色を意味する”rutilus”が由来となっている。
金色の細長い針状結晶が特徴的で、この針状結晶が入り込んだ石英(水晶)が産出される事も多く、「針入り水晶」や「ルチルクォーツ」などの名前で出回ることもある。
『宝石の国』の登場人物としてのルチル
向かって右から左へ掻き上げて流したような髪型をしており、掻き上げた部分が金色、流した方が赤色をしている。流した髪は首の後ろを一周しており、右肩から前に垂らしている(髪をセットしていない際は外側が赤色、内側が金色のボブカット)。
金色の部分は特に、元となる金紅石の針状結晶を表現したものと思われる。
担当職務は医務。割れたり砕けたりした宝石達の修復や、耐塩樹脂などの管理・取り扱いをしている。
物語では本人らの不注意や月人との交戦などにより頻繁に誰かしらが割れているため、物語初期のうちから大活躍している。もはや彼無しでは成り立たないと言っても過言ではない。
(実際、海から帰ってきたフォスを修復していた際怒りを露わにする金剛先生を前にジェードから「お前が開いたら誰が治すんだ!」と言われているあたり、他の宝石達は誰もルチル程綺麗に直す技術は持っていない模様)
この医療技術の高さは、相棒であるパパラチアの特異体質を克服するために、長年試行錯誤を繰り返した結果であると言及されている。
職務内容の重要性と本人の慎重な性格もあってか宝石達の中でも発言力は高いようで、偶にジェードやユークレースと相談の上で重要事項の決定を行う事もある。
また、劇中当初から解説・説明役としても活躍していた。
話し方は誰に対しても基本的に常に敬語で、一見神経質そうな性格であるが実は結構大雑把。
古参の宝石によると、昔は相当生意気だったらしい。(実際、サファイアやルビーが地上にいた頃を描いた10巻特装版特典の小冊子では「うるせー 俺に任せるっつったろうが」と激昂しキレ散らかす一幕があり、かつての性格を垣間見ることが可能)
今でこそ粗野で乱雑な面は鳴りを潜めているが、最年長のイエローダイヤモンドに対して「耄碌(もうろく)」呼ばわりする、宝石達を事あるごとに解剖したがる等、毒舌でマッドサイエンティストな面を覗かせたりとかつての片鱗が散見される。
フォスを中心に何かと面倒事を持ってこられることが多いため常にストレスフル。しょっちゅう徹夜もするようで、五徹することも。
ただし医務に関しては真摯に執り行っており、どんどん本来の身体を失い前例の無い身体になってゆくフォスを前に医師として不安がるなどの一面を見せている。
相棒は前述の通りパパラチア。しかし今は彼が特異体質によって医務室の隅に寝たきりになっているため、一人で活動している模様。ルチルが割れると上手く治せる者がいないため、哨戒などの戦闘には基本的に出ずに医務室に常駐している様子。
日課は毎朝毎晩と仕事の合間にパパラチアの身体のパズルを解くこと。冬眠中も解を思いついては時折目を覚ましていたらしい。
また、パパラチアに相談しにくる宝石を相手に、物陰からパパラチアのフリをして答えたりもしている。結構お茶目な性格でもある。
隠れ美脚。レッドベリルにモデルを頼まれた時は口とは裏腹に結構ノリ気で、やらた凝ったポーズを取っていた。
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