概要
山梨リニア実験線用に開発された実験車両。編成は3両から5両。
宮崎リニア実験線の実験車両であるMLU002Nと同様、超電導電磁石による磁気浮上方式を採用しているがガイドウェイは大幅に変更されており、底面に浮上コイルが設置されておらず、側壁のガイドウェイに収められたコイルで浮上させる仕様となっている。
全部で9両あり、1995年にA編成が3両(MLX01-1、MLX01-11(標準中間車)、MLX01-2)、1997年にB編成が4両(MLX01-3、MLX01-21(長尺中間車)、MLX01-12(標準中間車)、MLX01-4)、2002年に追加として2両(MLX01-901、MLX01-22(長尺中間車))が製造された。先頭車両は高速走行における空気抵抗を調べるためにダブルカスプ型(MLX01-1、MLX01-4)、エアロウェッジ型(MLX01-2、MLX01-3)、2002年に製造された超ロングノーズ型(MLX01-901)の3種類の形状を採用した。
高速時(150km/h以上)に浮上走行する関係から車体はアルミニウム合金を採用したセミモノコック構造となっており、軽量化が図られている。台車は側壁のガイドウェイ寄りに超電導電磁石を搭載した連接台車となっており、超電導電磁石から発生する電磁波の影響が乗客に及ばないように配慮されているほか、乗り心地向上のために空気ばねを採用している。
乗降用ドアは上下に開閉する機構を採用しているが、2002年に追加されたMLX01-901のみプラグドアに変更されている。
2002年に追加された2両は2009年に改造され、車体断面が角型となって内部が広くなったほか、先頭車のノーズ部分も23mから15mに短縮された。これに伴い、車号もMLX01-901A(超ロングノーズ型)、MLX01-22A(長尺中間車)と改められた。
編成表
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第一編成(1995年製造)
車番 | 形状 | 全長 | 定員 | 向き | 編成 | 備考 |
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MLX01-1 | ダブルカプス | 28m | 48人 | 大阪方 | A編成 | 2005年廃車 |
MLX01-11 | 長尺中間車 | 24.3m | 68人 | 中間車 | A編成 | |
MLX01-2 | エアロウェッジ | 28m | 32人 | 東京方 | A編成 |
B編成(1997年製造)
車番 | 形状 | 全長 | 定員 | 向き | 備考 |
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MLX01-3 | エアロウェッジ | 28m | 40人 | 大阪方 | A編成 |
MLX01-21 | 長尺中間車 | 24.3m | 68人 | 中間車 | 連結しない場合あり |
MLX01-12 | 標準中間車 | 21.6m | 不明 | ||
MLX01-4 | ダブルカプス | 28m | 不明 | 東京方 | 床下に謎の機器装備 |
増備車両(2002年製造)
車番 | 形状 | 全長 | 定員 | 向き | 編成 |
---|---|---|---|---|---|
MLX01-901 | 超ロングノーズ | 28m | 不明 | 大阪方 | プラグドア |
MLX01-22 | 長尺中間車 | 24.3m | 68人 | 中間車 |
当初はB編成のMLX-01-21、-4と編成を組み使用。MLX01-1廃車後は先頭車をA編成のMLX01-2に変更。
2009年に改造され、車体断面が角型に変更した他、先頭車のノーズ部分も23mから15mに短縮された。これに伴い、車号もMLX01-901A、MLX01-22Aに変更。
試験走行
1997年4月3日から正式に基本走行試験を開始、同年12月に無人走行で550km/h、2003年に有人走行で581km/hを記録。2004年11月のすれ違い走行で相対速度1026km/hを記録した。
その後も走行試験を続け、2011年9月をもって終了。MLX01の走行試験で得られた結果はL0系の開発に活かされている。
現在
第1編成の甲府方面の先頭車であるMLX01-1(ダブルカスプ型)は走行試験から離脱した後、2005年に開かれた愛知万博に展示と名古屋での腐食試験を経てリニア・鉄道館へ移され、東京方面のMLX01-2(エアロウェッジ)は山梨県立リニア見学センターに展示、第2編成の甲府方面のMLX01-3(エアロウェッジ型)は鉄道総合技術研究所に保存されている。