トドラ

とどら

トドラとは『ウルトラQ』に登場する怪獣の名称にして本編最後に登場する怪獣であり、また初回放送では事実上の最終回を飾った怪獣でもある。

データ

突如として東京上空に出現した濃い霧で覆われた「四次元空間」の中に生息している、アザラシに酷似した姿の怪獣。

かなり凶暴な性格で、ヒレのような前足と口には生えた巨大な2本の牙を武器に、四次元空間に迷い込んだ飛行機や人間に襲いかかっていた(この事から食性は肉食と思われる)。

設定上では水中を80km/hの高速で泳ぐことが出来るが、陸上では動きが鈍くなるとされている。

劇中では四次元空間に迷い込んできた超音速旅客機・206便の乗客達の目の前で霧の中かから突如その姿を現し、脱出する方法を探っていた一同に目掛けて襲い掛かる。

零戦の残骸を踏み潰しながら206便に接近していくが、主人公である万城目の操縦で離陸を始めた206便からの噴射圧をもろに受けて吹き飛ばされてしまい、206便の脱出を許してしまった。

明確に死亡した描写が無い為、現在も異次元空間に住んで迷い込んだ人々を襲ってるのかもしれない。

スーツは『妖星ゴラス』に登場した南極怪獣マグマの改造。

元々『206便消滅す』は怪獣が出ない話予定であり、登場が決定したのがかなり遅い段階であった為、スーツの改造は髭をつけて目など顔の一部を整形した後に胴体を白く塗る程度の比較的簡易的なもので済まされた。

撮影もあまり余裕がない中で行われたらしく、(覗き穴が首にある関係で)妙に頭を上げているシーンが多かったり、映っている場面では終始鳴き声を上げているものの口が一切動いていないなど、生物としてやや不自然な描写が少なくない。

ちなみに改造元のマグマも登場が決定したのはかなり制作が進んだ後であり、話の中で登場する唯一の怪獣ではあるものの、出番が少なく主軸の話自体には大きく関わらないなど共通点が多い。

名前の由来は言うまでもなく動物のトドだが、2本の巨大なキバはセイウチ、体のフォルムは前述の通りアザラシに似ているなど、様々な海獣(海洋哺乳類)の要素を併せ持っている。