ネロ(魔法使いの約束)
ねろ
気乗りしねえけど、まあ、何とかやりますよ。賢者さん。
人物
※以下ネタバレ注意 |
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明るい空色の髪に黄金色の瞳が印象的な気怠げな青年。東の国の首都・雨の街で魔法使いであることを隠しながら飲食店を営んでいた料理人。
「料理に魔法は使わない」というのが彼の信条で、魔法使いの長い人生をかけて磨き上げてきた料理の腕前は一流。賢者の魔法使いに選ばれ、雨の街に構えていた店を畳んでからは魔法舎の料理担当として食堂と厨房を取り仕切っている。
過去の経験から誰かと一緒にいることが自分には向いていないと感じており、他人と繋がりを持つことに消極的。面倒事を避けようとするが、強く頼み込まれると切り捨てられない質で、結局は面倒ごとに巻き込まれがちな苦労人気質。
「……本当にこれきりなんだな。はあ……。わかったよ。」
なんだかんだで面倒見がよく、幼いリケやミチルをはじめ、東の魔法使いの面々の世話を焼いており、魔法者では楽しそうに笑みを浮かべている姿も良く見られる。
東の国で暮らしているが、出身は北の国。しかし北の魔法使いとしてはあまり強い方ではなく、命を懸けて武功を得ようとする北の性質にも気質が馴染まなかったため、あまり自分の居場所だと感じられなかった。
どこか所在なく感じていた中、ブラッドリーに拾われて彼の率いていた死の盗賊団の一員となる。盗賊団でも料理番を務め、血の料理人と呼ばれていたらしい。
徐々にブラッドリーの信頼を掴んで彼の無二の相棒の座を得てからは彼を「ブラッド」と呼ぶようになった。相棒とはいっても真に対等な関係ではなく、あくまでボスであるブラッドリーが上。
数々の勝利や喜びを共有し、ネロは盗賊団こそが自分の居場所だと感じていたが、何度「名誉や勝利と引き換えに命を捨てるようなことはやめてほしい」と頼んでも聞かずに大けがを負っては生死の境を彷徨うブラッドリーのそばにいることが耐えられなくなり、ブラッドリーの捕縛と共に盗賊業から足を洗い、トップ2が同時期に消えた死の盗賊団は空中分解した。
「無茶するくらいが丁度いい。オレが守るだけだ。」
「十回くらいまではそう思えるだろう。だが、十一回目くらいからは、気が気じゃなくなってくる。」「二十回目以上からは、そんなに死にてえなら、オレが殺してやるって思うようになる。」
「……三十回目からは?」
「一緒にはいられないと気づくんだ。」
……足を洗ったのだが、盗賊の気質が捨てきれておらず、他の東の魔法使いに比べると多少小狡いこともする。
現在は面倒ごとに巻き込まれたくないと、盗賊団に所属していたことやブラッドリーと関りがあることを隠している。