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イオナサル・ククルル・プリシェール

いおなさるくくるるぷりしぇーる

イオナサル・ククルル・プリシェールとは、ゲーム「シェルノサージュ ~失われた星へ捧ぐ詩~」「アルノサージュ~生まれいずる星へ祈る詩~」に登場するキャラクターのことである。

概要

CV:加隈亜衣

Vo:志方あきこ

シェルノサージュ

コミュニケーションパート

どこかの部屋で、独りで生活をしている謎多き少女。愛称は「イオン」。

記憶を失っており、自分が誰でどこにいるのか、何故ここにいるのかをよく覚えていない。

少しおっとり気味な恥ずかしがり屋で、黙々と何かを作るのが好き。

なぜか真空管を使った電子工作に目がなく、語り出すと止まらなくなる程である。

ある時、部屋の外で壊れた端末を拾い修理したところ、外世界の存在であるプレイヤーこと「あなた」と通信が繋がる。さらに端末にはイオンの失われた記憶を再生する機能があり、それによってイオンは自身がラシェーラ出身のイオナサル・ククルル・プリシェールであることを思い出す。

イオンは過去を取り戻し、自身の置かれた状況を知るため、「あなた」と絆を深めながら、共に記憶の世界を巡っていく。

なお清楚な性格に反して、やたら露出度の高い衣装を好む傾向にあるが、これは故郷であるラシェーラが熱帯気候であるため。事実、記憶の世界の登場人物は多くが軽装である。

(メタ的に言えば開発者の趣味だが・・・)

記憶の世界

星系の寿命を迎えつつある惑星ラシェーラの次期皇帝候補の1人。ラシェーラでは皇位継承の儀によって、次期皇帝が決められることになっており、イオナサルはラシェーラの二大派閥の一つ「天文(帝立天文学量子波動学研究所)」から推薦された。惑星の再生を掲げる地文に対して、別惑星への移住を提唱する。

なおイオナサルまでが本名で、ククルル・プリシェールは次期皇女の意。ライバルは地文のカノイール。

皇位継承の儀には消極的で、政治的な争いにも関心はなく、むしろどうでもいいとさえ思っている。第一の活動拠点である万寿沙羅に送り出されるや否や、民衆の群れに囲まれ身包みを剥がされてしまう。

怯えた彼女は街の片隅で震えて縮こまるが、偶然雑貨屋に暮らす少年ター坊に見つけられ、彼の家に保護される。さらにター坊の友人であるキャス、プラムと知り合い、持ち前の機械工作スキルを披露することで彼らと仲良くなる。

一時的に安息の地を得て安心するも、間もなく万寿沙羅をバースト(自然災害)が襲い、プラムが命を落としてしまう。更に万寿沙羅そのものが、次に来るであろうバーストによってもう持たないことが明らかになる。

万寿沙羅の人々がバーストに怯えて暮らす現実を目の当たりにしたイオナサルは、自身が持っているとされる皇女としての力を思い出す。そしてその力と詩魔法によって街を覆うほどの巨大な蓮の花を生み出し、バーストの脅威から街を救い出す。

この一件により民衆から感謝され、また皇女としての自覚を持ったイオナサルは、より多くの人を助けるためラシェーラ各地を巡る決意を固める。各地を訪れていく中で、イオナサルは惑星の存続を巡る不正と陰謀に巻き込まれていくが・・・。

アルノサージュ

移民船ソレイユの外殻にて幽閉されていた少女。

ソレイユで起きている人類とシャールの対立が、ネロとジルの二人によって意図的に引き起こされたものであることを知る、数少ない人物。

争いがどちらに転んでも待つのは悲劇であり、それを食い止めるためにプレイヤーをイオナサルのいる世界に呼び出し、自身を幽閉された場所から出してくれるよう頼んだ。

プレイヤーが介入できるのはイオナサルを閉じ込めていた場所に限られており、外へは着いていけず一度そこで別れることに。しかし脱出先であるソレイユの外殻に放置されていたロボット(アーシェス)とプレイヤーが繋がったことで、外でも再会することができ、再び協力を依頼する。

人類とシャールの争いを止めるためには、かつてのイオナサルの傍に居た七人の配下の助けが必要であるとして、世界の有様についてプレイヤーに教示すると、共に彼らを探すべくソレイユを探索することに。

本作はシェルノサージュの続編であり、システムの一つとしてインターネットを通じて前作とリンクさせることができ、それに応じてイオナサルの反応やプレイヤーの扱いが変化する。

漫画版

前日譚である漫画アルノサージュでも登場。

シェルノサージュの彼女と異なり、言葉遣いが丁寧で終始淡々と話すが・・・。

余談

  • シェルノサージュのコミュニケーションパートにおいて、イオンを呼び出す方法にVitaの画面を叩くようにタッチする操作があり、作中ではイオンから「トントンしてみて」等と表現されている。
  • このトントンは本作を代表する用語として認知されており、ファンの間ではイオンを愛でる意で使われているほか、本作発売後には声優である加隈亜衣女史のTwitterにファンが「トントン」とツイートする様子が見られた。
  • シェルノサージュは別次元に実在するもう一つの世界をコンセプトに開発されており、公式でも生放送等でイオナサルを実在の人物のように取り扱っているほか、加隈亜衣女史も自身を声優ではなく「(イオンの)お友達の加隈亜衣です」と形容している。(流石にグッズ展開や雑誌等の場ではゲームのキャラクターとして扱われている)
  • 服装や食事の好みなどはユーザーのプレイスタイルに応じて変化するが、「こってり」系の味付けに拘らせるとお肉ばかり食べるようになる
    • 実際にはユーザー次第で野菜や果物ほか健康的なメニューも食べるようになるのだが、可憐そうな少女がガツガツと肉を頬張る姿が印象に残ったのか、一部ユーザーの間では「あらゆる場面でお肉を要求する肉食系女子」というキャラ付けをされてしまっている。

関連アプリ

イオン de アラーム ~シェルノサージュ~

Android版は2017年3月28日より配信、iOS版は2017年4月27日より配信の目覚ましアプリ。

関連イラスト

シェルノサージュからアルノサージュへの繋がり(ネタバレ)

以下シェルノサージュの内容に関するネタバレが含まれて居ます。

紆余曲折あり、イオナサルは惑星ラシェーラ最後の皇帝ラシェーラに選ばれる。

イオナサルは謳う丘でラシェールフューザーを謳い、惑星ラシェーラを圧縮してマイクロクエーサー化してエネルギーとして変換する。

他の惑星へと移住するグランフェニックス計画が実行されるも、ネロの妨害により失敗。調査のための先遣隊のみを送り出したのみとなってしまい、移住に必要なエネルギーを失ってラシェーラの住人は航宙移民船ソレイルで宇宙を彷徨う事となってしまった。

ネロによってイオンはマイクロクエーサーとともに5000年後の未来へと飛ばされてしまったが、転移前に皇帝の声帯(と地位)はネイへと渡されていた為にネイが新たな皇帝である皇帝ネィアフラスクとして統治することとなった。

マイクロクエーサーとともに回収された際にはネロにより記憶と心を壊されており、ジルによりシャールを生み出すアストロサイト・モジュラトリ・ウィルスを投与される。

移民船ソレイルを介して七次元先からエネルギーを得る詩魔法Class::CIEL_NOSURGE;をインストールされて強制的に謳わされ、移民船ソレイルの星詠台にあるアルノサージュ管のダイブコンソール内にて七次元先の世界から得たエネルギーでシャールを無限に生み出す存在となっていた。

サーリドクター・レオルムにより作成された記憶修復プログラムである12+3のセカイパックと七次元先の存在である「あなた」により2年かけて記憶を取り戻すことに成功。

チャンネルの増大によって俯瞰視点は使用できなくなっており、詩魔法も使えないが、ネロを止めるために皇帝契絆支の七人を探すことに。

漫画版の詳細

漫画版はアルノサージュ本編の前日譚となっている。

同作に出演するイオナサルはジェノメトリクス(精神世界)の住人であり、本人ではない。

想命姫が移民船ソレイル内の居住区画の一つ、アメノモリにあるセントラルレジストラを介し、ジェノメトリクス(精神世界)にダイブすることで会話をすることが出来る。その正体はイオンの人格の一つで、シェルノサージュのユメセカイではナビゲーターとなっていた。

精神が破壊されて植物状態ではあるものの、アルノサージュ管に接続されていたので移民船ソレイルのネットワークへのアクセスが可能となっていた。イオンを救う最速最良の方法の一つとしてネットワーク内で得られた情報を神託という形で想命姫へと伝えていた。

ネロやジルらジェノミライ教団にその存在を知られるとネットワークへのアクセスを遮断されてしまうために正体を隠していた。

イオナサルの正体(ネタバレ)

以下、シェルノサージュのネタバレが含まれます

作中ではイオナサルをもとの世界に帰すべきである等、一部の登場人物から彼女がラシェーラの人間ではないかのような扱いをされている。イオナサル本人もそうした発言を否定しておらず、外世界から何らかの方法で招致されのではないかと推察される。

以下、サージュ・コンチェルトシリーズにおける重大なネタバレが含まれます

その正体は、別次元の惑星「アース」から連れてこられた少女。本当の名は結城寧という。

7次元先に接続可能なゲネロジックマシンを偶然にも作り上げてしまい、魂のみをラシェーラに拉致された。その後天文皇女イオナサルの肉体に、その魂を押し込められた。

  • 7次元先の世界とは、可能性、集合的無意識、世界の軸が違う世界、つまり平行世界ではなく完全な異世界のこと。またアースもゲームプレイヤーがいる地球とは6軸上のズレがある世界のこと、つまり平行世界の地球。
  • ゲネロジックマシンの設計図はgenomirai.comで手に入れており、これは天文が行なった魂の拉致に必要なアース側の装置の図面提供である。小説によればマシンの起動時に6次元先の人間により妨害を受けており、魂の拉致がなければ死に至っていた可能性がある。
  • 7次元先から拉致された理由は、異世界の人間が持つ俯瞰視点を用いて移住可能な惑星を探させるため。そのために天文は実験を繰り返してラシェーラの地殻の一部をエネルギーに変換しており、最終的には衛星を一つエネルギーに変換して転移に用いている。
    • なお表向きは太陽ベゼルから照射されたウェーブバーストにより、消失したことになっている。

なお本来のイオナサルの魂は、計画のために不要であるとして抜き出され廃棄された。

しかし、後にその魂も生きていたことが明らかになる。

その後は過酷な人体実験や幽閉に等しい扱いを受け、天文皇女としての振る舞いを教育された後、世間へと送り出され、シェルノサージュの項目にあるような展開へと至る。

なお幽閉されていたのは、かつてネロで実験中に旧ジェノミライ研究所にてバイオハザードを発生させたため。再度バイオハザードが起きないか隔離しての経過観察も兼ねていた。

本人は故郷に還りたがってるが、その為にラシェーラを犠牲にはしたくないと考えている。

  • 元の世界では一般の家庭に生まれるも、自分よりも闊達で運動能力も頭脳も上のという妹の影響で、常に比較され、存在しない者として扱われていた。周囲から振り向いてもらおうと、元々興味があった電子工作の道に進むも、今度は「女性が電子工作をする」という偏見を受け更に疎外されてしまった。
    • しかし白鷹パックや小説版の描写を見る限り、そこまで酷い扱いをされていた訳ではない。
  • その後、工業系の専門学校への進学のために逃げるように都会に出た矢先に、ラシェーラに拉致されるという事件に巻き込まれる。
  • なおイオナサルは真空管に対し深い情熱を示すが、どうも故郷のアースにいた頃から真空管フェチだったらしい。電子工作についても、ゆめきちと名付けたをロボットを自作するなど、この頃から卓越したスキルを持ち合わせていた。
  • ほか、結城寧の記事も参照のこと。

結末

アルノサージュの通常エンドでは、元の世界に帰ることを諦め、イオナサルとして生きることを決意する。

エクサピーコエンドに進むと、エクサピーコの意思なる存在によって元の世界へと帰還できることが分かり、仲間達へと別れを告げ、ネロと共にソレイユで宇宙へと出発する。

ゲームでは最期まで描写されなかったが、同エンドを迎えると連動Webサイトであるシェルノサージュコンソールに、無事に元の世界に戻れたという旨のボイスメールと写真が送られてくる。

ボイスメールによれば、ゲネロジックマシンは再び魂を7次元先に送ることは出来なくなっていたが、手を加え、シェル(サージュ・コンチェルトの世界)を経由して6次元先の地球へとメッセージを送る機械へ作り変えたとのこと。

一連の体験から次元論の研究をしようかと考えてると語り、同時に「あなた」と会えないことへの寂しさが募っていることを話す。

期間限定で公開された小説版2巻のエピローグや、後のグッズ展開などから、エクサピーコエンドの方が正史として扱われているようである。