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センシティブな作品

概要

CV:川崎芽衣子

Vo:みとせのりこ

サージュ・コンチェルトシリーズの登場人物にして、本シリーズの悪役。略称はジル。

作中の二大派閥の片割れ「地文」に属する女性。組織のトップ・大司教に仕える地文調停十二支の一角、リモナイト家の生まれである。次期大司教候補として将来を期待されていた人物だったが、様々な不正と陰謀によりその道を断たれ、二番手以下に甘んじることを強いられていた。

ある出来事がきっかけでネロという世界のイレギュラーと邂逅、恋人ウンドゥと共に次元を超えた騒動へ巻き込まれる。当初は恋人を救うために動いていたが、徐々に歪んだ使命感が芽生えていき、ついには世界を乱す存在となる。

プレイヤーからは「とにかくしぶとい悪役」として知られており、不人気度も作中トップクラス。粛清されたリーヴェルト、倒されて改心したコーザル、苦難のすえ和解できたネロと違い、不屈の精神で諦めず何度でも立ち上がってくるので一周回って笑えるという評価も。

メインヒロインのイオナサルにも作中で「理解し難い人物」と解釈されていたが、恋人ウンドゥを想う気持ちだけは共感されていた。

ゲームにおいて

シェルノサージュ

崩壊編第二幕より登場する。

富裕層が暮らすコロン「フォーシーズン」で教師をしている成人女性。しかしその正体は作中世界のあらゆる不正や陰謀に精通した科学者である。

概要の通り、その優秀さから次期大司教候補と見られていたが、次期皇帝を決める「皇位継承の儀」に向けた数々の不正と陰謀によりカノイールが擁立されたため、二番手以下に甘んじることを強いられていた。その後、地文/天文が共同設立した最先端の技術グループ「ジェノミライ研究所」へ転属、そこで科学者ウンドゥと出会い、その思想に惹かれてお互い恋仲となった。

しかしある時、研究対象であったネロにウンドゥを人質に取られてしまう。自分のために働けばウンドゥを返すとネロに取引を持ち掛けられ、選択肢のない状況ではあったがジルはそれを承諾、恋人を助けるためネロと協力関係を結び、以降自分達の目的のために世界各地で騒動を巻き起こす危険な存在となった。

基本的にネロに利用される立場だが、ジルの方もネロを脅迫材料に今の政治体制を崩壊させようと企んでおり、実際はお互い利用し合う仲にある。ネロが絶大な力を持ちつつも世情に疎いのに対し、ジルは武力こそ持たないが政治力に優れているため、割りと二人は好相性である。事実、二人の計画が成功した並行世界ではジルは皇帝に代わってラシェーラの指導者となっている。

政治の家系に生まれためか他者や群衆をコントロールする術に長けており、作中では持ち前の高い科学知識で裏付けされた話術によって様々な人物を味方につけ、己のために働かせていた。

一方でどこか詰めが甘い部分があり、簡単な陽動に引っかかってしまったり、貴重品の防犯対策が不十分だったり、思いやりに欠ける性格のせいで味方に裏切られたり等、作中では滑稽とも言える姿をたびたび見せている。プレイヤーからは可愛くないドジっ子と称されることも。

最終的にジルの計画は頓挫、ネロも行方不明となり、危険人物として身柄を拘束される。

アルノサージュ

センシティブな作品

前作から5,000年後が舞台である『アルノサージュ』にも引き続き登場する。訳あって前作の惑星ラシェーラは消滅したため、他の住民と共に宇宙船ソレイルでの生活を余儀なくされた。普通ならとっくの昔に寿命を迎えているはずなので、コールドスリープで眠っていたか、ネロによって救助されたものと思われる。

宇宙船ソレイルの都市・クオンターブに「ジェノミライ教団」を設立、都市に暮らす人々の指導者となった。教団に加入すればシャール(当時のソレイルに現れた脅威)に襲われないとして宇宙船のあちこちで賛同者を募っている。

ちなみに当のシャールはジルがネロと共謀で生み出した生命体であり、教団に加入した人間はジルに洗脳され、エネルギーを製造するための苗床に改造される。つまりマッチポンプであり、このあたり彼女の恐ろしさが表現されている。ジェノムの王であるコーザルや元地文指導者であるカノイールですらジルの言葉に惑わされ、彼女の計画に加担してしまった。

これらの計画のゆく末は「母胎想観」という次元を超越した神の創造で、ジルはその力でネロを元の世界に帰し、自分はその神となって民衆を導く「希望」になろうとしていた。ただし希望と言ってもアメコミヒーローのように社会的な正義を掲げるという意味ではなく、「自分の言う通りにすればみんな幸せ」という酷く独善的な思想によるものである。

(物語開始前にネロにウンドゥを解放してもらっているのだが、このあまりに荒唐無稽な話を聞いたウンドゥはジルを見限り、主人公サイドであるフェリオンの側へ着いてしまった)

紆余曲折あり彼女は母胎想観を完成させ神となるのだが、外部因子であるプレイヤーや主人公サイドの活躍によって精神を破壊され、体は無敵だが心はないという、言わば植物状態となった。その後、物語のラスボスである「もう一人のプレイヤー」によってその体も支配され、兵器として使われる等、何とも言えない末路を辿った。

無敵の存在ゆえにどうすることもできなかったが、体内に宿した莫大なエネルギーを惑星創造に変換するという方法で事実上の消滅を迎えた。なおその惑星はソレイルの人達が望んでやまない自分達だけの居住地、つまり希望であり、皮肉ではあるがジルは当人の望み通りみんなを幸せにできたことになる。

実はおとぎ話のヒロインのような純粋な心を持つ女性に憧れており、キャスティにそんな自分の願望を重ねていたことが、あるエピソードで語られる。

ねりことの関係

『シェルノサージュ』に登場するジルと瓜二つの女性。同作のコミュニケーションパートにおいて、イオナサルやプレイヤーの相談役となる。

その正体はジルが製作した精神に作用するウイルスで、ある事情で植物状態となっていたイオナサルに投与され、彼女が目覚めないよう精神世界で動向を監視していた。ジルに似ている理由については不明、製作者のイメージが投影されているからだろうか。

より詳しい説明はねりこを参照。

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