王城のエースは俺なんかじゃない 進だ 今は…ね(207th down No.1を狙う者より)
概要
CV:宮野真守
王城ホワイトナイツメンバー。3月12日生まれ。魚座のA型。16歳(2年生)。身長186cm、体重72kg。40ヤード走5秒0→4秒9、ベンチプレス70kg。ポジションはワイドレシーバー。趣味は子供と遊ぶ事。苦手なものは音楽。
ジャリプロ所属のアイドル。芸能人であるが凄まじい音痴。なのでCDは加工しまくりらしい。
スポーツ全般が好きで、幼い頃からいつか自分も一流スポーツ選手になる事を夢に見ていた。
王城中学時代に、同じクラスで五十音順が隣であることがきっかけで進と知り合う。
アメフト部から「背が高い」という理由で勧誘され入部。桜庭の隣にいたからという理由で、ついでに進も勧誘される。その進はメキメキと頭角を現し、対照的に平々凡々な自分の姿のギャップに苦しんでいく。
しかし、中学時代にアイドルとしてスカウトされ、同期でアメフト部に入部した進に対するコンプレックスのせいもあり、スポーツ選手とアイドルの二足草鞋でやっていこうと決意しジャリプロダクションに所属する。イケメンアイドルであるため、TVメディアでは桜庭が王城ホワイトナイツの顔として報道されているが、チーム内で本当に実力のある進とは常に比較されている。
しかし、アメフトとアイドルの二足のわらじが蓋を開ければ虻蜂取らず、むしろアメフト選手として成長するのが本懐であったその迷いから、泥門との二回目の試合で一時入院するほどのケガを負ってしまう。
病院で同室だった虎吉と出会い、似た境遇から何かを見いだそうとするも気持ちに整理がつかず、夏合宿で鬱憤が爆発。自暴自棄になって「アメフト部で過ごした時間は無駄だった」と暴言を吐き、荒れる事態を引き起こす。だがそこで庄司監督や高見ら周囲の思いの胸を聞き、アメフトに専念することを決意する。
その後、今度は長期間芸能活動を放っておいていた為、所属事務所のマネージャーに拉致・拘束される。上記の通り自暴自棄になっていた為そのまま流されようとしたが、虎吉にもらったリストバンドを見て約束を思い出し、合宿所に戻る。
脱走して宿舎に帰る途中に、天才と言われていながらそれに甘んじず、雨の中黙々と練習する進を見つけ、結局自分は凡人であると自覚。豪雨の中、問いかける。
「勤勉な天才に、凡人はどうやったら敵うっていうんだ!」
「凡人に生まれた男は、どうしたらいいんだ……!」
病室では進に戦力外と言われ、悩んでいたのだが、自分の成長が期待されていたこと、背が高いというのは立派な武器であること、戦力として計上されるだけの実力をすでに身に付けていること、自身が既にチームにとって重要な存在になっていることをメンバーの会話から知らされ、桜庭は人知れず涙を流す。
決心が固まり、事務所を辞めると同時に頭髪を丸め、口ヒゲをはやした。
決意の表れとはいえ急なルックスの変貌に周囲を驚かせた(進は体格のみで人を判別する変人故、髪型の変更には特に驚いていなかった)。それに追っかけの女の子達はいなくなってしまい、ジャリプロが借り切った客席にはたった数人というガラガラした寂しい空間になってしまった。しかし、逆に言えばそれでも見捨てずに信じてくれた人という事であり、その人達の期待に応えるべく、三閣パンクスとの試合に出場。誰もが舌を巻く大活躍という、華々しい戦果を挙げた。そうしてチームの中心人物となるうちに客足も戻り、これまでの女性ファンのほかにも、男性ファンを獲得。ネームバリューしかなかった男は成長を遂げ、正真正銘の『エース』になるつつある。この頃にはジャリプロとも寄りを戻し、イケメンスポーツ選手としてバックアップする体制を整えることとなった。
しょっちゅう弱音を吐いたり泣き出したりするなど、情けない姿をさらすことも多々あるため、桜庭を「精神的に弱い」という人は多い。しかし、庄司監督はいう。それは違うと。
彼がそんな姿を見せてしまうのは、進に追いつき、追い越そうとしているからだと。ホワイトナイツで唯一、進に勝とうとしているからだと。本当は自分でも、『その日』が来ることは絶対にないことは分かっている。でも、あきらめたくない。桜庭春人の中にあるのは、王城で最も強い心……!
「折りたくとも折れぬ己の野心。強いからこそ、もがくのだ……!」
そんな桜庭の最大の武器は高身長を生かした手足のリーチの長さ、そしてそんな高身長にも拘らず周囲を凌駕する卓越した跳躍力である。特にジャンプポイントの高さは他の選手も及ばないレベルであり、進との一対一勝負でも勝利し、進をして空中戦ならお前には敵わないとまで言わしめ、まさに劇中で最も高く跳べる男となっている。そして、高身長に加えて精確なパスを放つ高見伊知郎と絶妙のコンビとなり、進清十郎や大田原誠の地上戦に加え、彼らの空中戦という新たな武器が加わり、黄金時代と呼ばれたOBたちにも快勝し、泥門と白熱を演じた。そして、その進化の最終形はアメリカ代表にも十分通じるものとなっていた。
また、この桜庭春人と神龍寺ナーガの金剛雲水はお互い、天才と呼ばれる名選手と比較され続けた凡才として描かれているが、彼の方は紆余曲折はあったものの、最終的に諦観し、達観した存在として描かれている。そして、そんな彼に対し、雲水は「泣けるほど羨ましい」と本音を吐露する場面がある。