プロフィール
概要
4階建てのダンボールハウスを建てそこで暮らしているホームレスのおじさん。
「ダンボールで作れないものはない」と言い、ダンボールを応用した研究や発明をしている。
河原で誰かに捨てられた巨大なアロワナを丸焼きにしており、食べ物につられて通りかかった弥子と意気投合する(因みに丸焼きにしたアロワナは泥ごと餌を喰っている為に非常に泥臭く、しかも身体が大きすぎる為に中まで火が通っておらず、とても食べられる代物ではなかった為、弥子はアロワナを美味しく食べられるように、ハーブの包み焼き、ムニエル風、バター醤油炒めで調理した)。
元大学教授で研究者であり、数学や物理に関して相当優秀な頭脳を持っている。
その頭脳とダンボール愛で4階建てダンボールハウスを始め、ダンボールウェアやダンボールマシンガン、果てはダンボール戦車まで設計。
「ダンボールで作れないものはない」とまで豪語し、ダンボールを語らせたら19時間以上に及ぶ。
弥子曰く「偏屈おじさん」。
しかし、その頭脳は伊達では無く、「新しい血族」の一人DRが起こした洪水テロの被害を最小限に抑える等、活躍している。
また、彼は春川英輔が『電人HAL』を生み出し、世界を巻き込む大事件まで引き起こした理由である女性『本城刹那』の父親でもある。
妻を早くに亡くした自身にとって陰ながら支えてくれた娘の存在は非常に大きく、曰く、「娘を死に追いやったのは決して病気ではない」「その元凶を…父親の私は憎んでも憎みきれん」との事で、その犯人を知っており、殺す機会を窺っている。
途中からは「新しい血族」に関する重要参考人として事件に関わってくる。これは、彼がかつて行っていた研究の為に地元のチンピラを高額で雇っていたのだが、その中の一人に「新しい血族」であるヴァイジャヤが居た為。
因みにその時に行っていた研究は「コンクリートジャングルをいかにしてダンボールジャングルに置きかえるか」で、弥子からは「どんだけダンボール好きなんじゃあのオッサン!!」と突っ込まれている。
また、「新しい血族」のテラとも出会っており、自分の家をテラに売り払っていた。
その後も、同じく「新しい血族」と関わる者として弥子達と交流し、その中で自身の娘に対する思いを語ってる。
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以下、ネタバレ注意
「刹那ァーッ!! 幸せだったろう!!! あの方の実験動物(モルモット)になれたのだから!!」
「刹那ァーッ!!幸せだったろう!!あの方がひととき遊ぶ玩具になれたのだから!!」
実は彼の正体はシックスの信奉者。
刹那の死因も、彼がシックスの望みを叶え、楽しませる為だけにXI用の脳強化試薬「11B970XI」のサンプルを投与して脳を破壊した為。
つまり彼は自分の娘をシックスに差し出しており、先述の娘を殺した犯人とは、他ならぬ『自分自身』だったのである。
作中でもシックスの命でスパイとして暗躍しており、笹塚の暴走のきっかけや弥子達の陽動、更には重要参考人としての立場を利用して警察内部の情報を『新しい血族』側に流していた。
また、血族側にとって不利な情報が書かれた自身の日記の隠し場所である(5年前に自身が拠点にしていた)湿地帯にて弥子達共々ヴァイジャヤに命を狙われていたが、これは自らの命すらも囮にして弥子たちを巻き込み、敵に有利な位置に誘導する為でもあった(それ以前に弥子は、彼が隠していた日記の隠し場所と暗号の解読法はネウロの助言で発見・解読してもらったのだが、春川と同等の頭脳を持っている彼が、自身の研究データを含む資料の隠し場所と暗号の解読法を忘れて立ち往生していた事に対して違和感を感じていた)。
それ以外にも彼が血族のスパイである伏線は作中でも張られており、
- 釣りの際に、日記探しの件以来、体調不良だった笹塚に対して「あんたこそ最近働き詰めで大変じゃな」と語る→笹塚が休んでいなかった事を知っている。
- シックスが「言いなりになる人間を通して自身が殺した人物の遺族の内の数名に対し、自身の情報をリークした」と語る→その遺族の中には娘を殺害した本城自身も含まれている。
- 173話の回想シーンにて「千円札の表を裏にする研究」の際、大学に行く際の刹那との対話の一連で、コマの片隅にシックスの髪らしきうねりが見切れている→その時には既に自宅でシックスと会合していた。
上記の矛盾点や笹塚の死をきっかけに弥子にシックスの配下であることを推理され、己の罪を悔い謝罪した後、弥子の眼前で毒を首に注射し自害。死によってシックスの呪縛から解き放たれる。
生前、シックスの日本国内のアジトの位置を掴んでおり、遺書として弥子に託した。
余談
弥子も彼の死による衝撃は大きく、笹塚の死を目撃した直後という事もあり、暫くは立ち直れなかった。
また、彼が弥子に嘘を看破されて全てを独白し、自害するまでの第182話のタイトルは『幸【しあわせ】』。
同話の週刊連載時に記載された弥子の好物は、上記の『アロワナのバター醤油炒め』であった。