概要
信濃国の神官。鎌倉を守護する祈祷を頼まれた折、北条時行と出会う。
未来を見通す神力の持ち主で、持って生まれた神聖さゆえに後光がダダ漏れになる程だが、笑顔が胡散臭く、その未来は断片しか見えないため、詳細を尋ねられると口ごもって曖昧にしか応えられなかったりするので、時行からは「霊感詐欺」「インチキ霊媒師」扱いされた。娘の雫からもシビアに扱われている。
そして足利高氏の謀反で一族が滅亡した時行の前に現れ、信濃諏訪に匿うと共に、「貴方様の中には英雄の耀きがある。生きる事で英雄になる」として忠義を誓った。
しかし、全てを失った時行が自身の未来や存在意義に絶望しそうになった際には“彼を敵陣のどまん中に放り込んで半ば強引に生きる気力を取り戻させようとする”という、一応の主君に対してまさに非常識としか言いようがない行為にも平然と走る極めて破天荒な面も見せている。
この主人公を上から目線で翻弄しつつ成長と変化を促していくという立ち位置から、本作においての過去の松井作品でいう彼等に相当するキャラクターであろうと思われる。