グラマン社が開発した全天候型の攻撃機である。
電子機器の充実を優先して開発された最初のジェット攻撃機でもある。
並列複座型という軍用機には珍しい座席の配列となり、パイロットと爆撃・航法士が乗る。
1965年にベトナム戦争で初の実戦デビュー。
運用当初は整備性・信頼性が低く、
(新型なら当然ではあるが・・・)
ベトナムのような熱帯雨林気候の戦場では、
レーダーなどの電子機器の故障が多発し、稼働率は低下した。
しかし、66年末に気象が荒れるという事件が起きた。
ほとんどの艦上機が作戦不能となる中、唯一A-6だけは作戦できたのだ。
海軍はそれを評価し、トラブルは少しずつ改善されていった。
冷戦後は予算が割り振られなくなり、
改良型のA-6F/Gのみならず、後継のA-12まで計画中止となった。
改修されなかったA-6Eは機体の老朽化に伴い、1997年に引退した。
任務はF/A-18「ホーネット」に引き継がれている。
電子戦型であるEA-6B「プラウラー」はまだ第一線で活躍している。
(後継はEA-18G「グラウラー」である)