CV:小林勝彦
「きこえんか渡辺くん。チューニング新時代の胎動が…!」
概要
北海道を本拠地とする「紫電改」のオーナー兼チューナー。(原作とアニメでは若干立ち位置が異なるがそれは後述)
日本のチューニング界の草分け的存在で、「チューンの神様」渡辺俊光の師匠でもある。アニメの設定では60歳とされているが、総白髪の髭を生やした一見老人。そのチューニング歴は長く、戦時中には海軍の戦闘機の改造も行っていたという(名称「紫電改」もそこから来ていると思われる。なお原作で渡辺が説明中で出る戦闘機は紫電一一型だったりする)。
それゆえ経験豊富の上に、人当たりも良い性格から、渡辺を始め風見潤など多くのチューナーから慕われているが、那智渡からは「俺は過去の栄光って奴は大嫌いなんだ」とご隠居呼ばわりしたり、サーキットGP編ではスタッフの協力を拒絶したりと何かと毛嫌いしていた。
なお露崎は那智の事を「昔の渡辺くんにそっくりじゃのう」と語って渡辺を苦笑いさせている。
経歴
(ここでは主に原作準拠で記する)
戦後は車のチューンに力を注ぎ、紫電改の前身となる「露崎モータース」のチューナー兼ドライバーとして数多くのレースに出場していた。そして後進の育成にも力を注ぎ、渡辺や五十嵐辰也(五十嵐充の父親。後にレース中の事故で死亡)などの名チューナーを生み出した。
そしてゼロヨンGPから15年前(連載時の時系列から1968年と予想)の4月29日、全日本チューンド・カーレースで渡辺とワンツーフィニッシュを遂げて「最強の師弟コンビ誕生」と絶賛された。しかし勝ったのは渡辺であり、2位となった露崎はレーサーとして引退を決意する。そして渡辺は独立し「レーシングワタナベ」として巣立つことになる。
それからはチューニングショップ「紫電改」に改名後もチューナーとしてチューニングと後進の指導を続けることになる。そしてゼロヨンGPの招待を受けて参戦する事になり、自らチューニングした紫電改ハイパーソアラで挑む事になる。
その場でも形や音だけでそのマシンの問題を察知するほどの能力を見せる。メカドックのCR-Xミッドには「ウィングが大きすぎて逆に抵抗になる」、チャンプのRX-7モンスターには「ポート加工が不完全で若干の段付きが見られる」、渡辺のスーパーZには「バルブが泣いて、高速の伸びを10%は損をしている」と指摘している(那智と渡辺は察していた)
そして決勝ヒートの相手になったのが風見の乗るメカドックCR-Xミッドだった。マシンの性能では上回っていたが、風見は露崎も驚くほどのターボラグ対策を持ってシフトアップ時の加速でハイパーソアラを上回り勝利。とはいえ、ハイパーソアラも巻き返しを図っており、風見自身も「あと10m長かったら完全に負けていた」と述べている。
露崎は自らの敗因を「ドライバーの差」と述べている。スタッフのドライバーは100%車を把握し100%の走りをしたが、風見は120%の走りをした、その差は風見がチューナー兼ドライバーだった事だったと。
「わたしが30…いや40若ければな…」
そして露崎は敗北を認め、以降は風見ら若手のチューナーの成長を見守る事になる。
サーキットGP編ではレースには参加しなかったものの、オフザーバーとしてピットでのパーツやスタッフの協力を行っており、メカドックのグレーサーZのパーツトラブルの助けをした。
また既に渡辺の白内障の事を知っており、終盤では富士スピードウェイにて渡辺の走りを見守る事になる。
三戸コンツェルン編では紫電改として参戦。マイレッジマラソンで4位(683km/l)、NEOのワンメイクレースでは5位に付けている。
ただその際では渡辺とともに、風見と那智という新世代チューナーの走りを見守っている。そして今までのチューニングの既成概念を覆す彼らを見て、「彼らは完全に我々を越えた」と述べている。
アニメでの差異
アニメでは戦闘機のチューンのみならず、航空兵もしていたともとれるシーンもある。また渡辺に敗北後は店も閉めていたらしく、ゼロヨンGPの名簿に「紫電改」の名があった事に、渡辺は「ありえない」と動揺を隠せなかった。そしてゼロヨンGPで登場時には紫電改は「チューニングショップ」ではなく「露崎のために特別に編成されたチーム」として参戦している。乗るドライバー(CV:速水奨)も露崎が特別にスカウトした人物となっている。
ゼロヨンGP後には夢幻の一員として参加しており、サーキットGP編では実況ヘリ上での解説者として同乗。最終話では兵藤千里の渡辺の失明危機を風見に話したことを聞き「渡辺くんの事情を知って嚙みつかんような若者なら我々も必要とせんじゃろう」と述べ、その後の先行きを兵藤とともに見守る事になる。