概要
アニメ「SK∞(エスケーエイト)」に登場する喜屋武暦×馳河ランガのカップリング。
スケートボードが大好きな元気で明るい暦と、無口でどこかボーっとしているスケートボードは未経験のランガが出会うことで物語が始まる。
出会い当初、暦はランガのことを「ボーっとした奴」と評し、ランガに至っては暦をクラスメイトとすら認識していなかったが(転校間もないため無理もないが)、ランガがスケートボードを始めてからは学校でも放課後でも常に一緒にいるようになる。
暦とランガは家庭環境も性格も違うが、ひとつのことに熱中できる純粋さと負けず嫌いなところは一致している。
また、秘めてるものや志が同じ方向のため馬が合うのではないかと評されている。
その一方で、2人は生きてるテンポが違うため、マイペースなランガにたびたび暦が振り回されている節もあるとのこと。
(アニメディア2021年2月号)
また、世話焼きな性格のためか出会って日の浅いランガを気にかけたり、スケートボードの指南をしたり、アルバイト先の見つからないランガを自身のバイト先の店長に紹介したりと何かと世話を焼く。
ちなみに余談だが、1話の予告で暦は16歳、2話に登場する履歴書でランガは17歳であることが判明。暦は8月生まれで、ランガは2月生まれのためランガの方が年上ということになるらしい。
経歴
1話
暦のクラスにカナダから帰国したランガが転校してきたことで物語が始まる。
当初はランガのことを「ボーっとした奴」としか認識していなかった暦だが、一つのボードをきっかけにランガと対話する。このことがきっかけでランガはルール無用のスケートボードレース(通称"S")に巻き込まれていくこととなる。
"S"の会場にスケートボードを届けるアルバイト中に、ボードを取り違えるミスが発生。暦は代わりにビーフ(決闘)するように言われたが怪我しているためスケートボードの初心者ランガが滑ることになる。暦の心配をよそにビーフは始まってしまうが、ランガは実はスノーボーダーで、ガムテープで両足を固定した状態で周囲を圧倒する滑りを魅せ、見事に対戦相手(シャドウ)を打ち破る。暦やビーフを見ていた観客達はランガの滑りに目を奪われ、ランガが最後にトリックを決めた瞬間を、暦は「沖縄に舞う白い雪」と称した。
余談だが、暦がノートに「オレに必要なもの」と書いている瞬間にランガが転校してくる様子があり、意図されているかは不明だが、暦に必要なもの=ランガを示唆していた可能性がある。
2話
スケートボード初心者のランガに、暦がスケボーを指南することになる。
1話では暦に対して気だるげな態度を崩さなかったランガだが、スケートボードにハマってからは意気投合し、1話と比べて表情豊かな場面が増える。
暦はスケボーの指南とは別に、アルバイトの紹介やランガのために自作のスケボーを渡したり、と何かとランガの世話を焼く。ランガの身の上話を聞いた際には「ここ、つまんねえか?」と心配し、心情を伺う場面もあった。
そして、失敗続きだったランガのオーリーが成功した瞬間は我ごとのように喜んでみせた。
余談だが、シャドウ戦後のランガに暦が駆け寄るシーンは、当初滑れることを隠していたことを責める予定であったが、内海監督から「すっげーじゃん!」と喜ぶのが暦だと言われたことで自分の中にも2人が生まれた、と脚本家の大河内氏は語っている。(オトメディアWINTER2021 2021年3月号)
3話
スケートボード日本代表候補のMIYA(知念実也)がランガにビーフを挑みにくる。暦は反対するもランガは挑戦を受けてしまう。当初はMIYAとのビーフに否定的だった暦だが、ランガの「楽しそうだったから(挑戦をうけた)」という答えを聞いて思うところがあったのか、MIYAに勝つために協力することになる(MIYAに馬鹿にされてムカついたのもあるだろうが)。
初心者ながら吸収が早くどんどん上達していくランガに触発されて、暦自身も「うかうかしてられない」とモチベーションを上げる様子も見受けられた。
最終的にはスノーボードの特性であるどんな方向にも滑れる利点を、暦がランガ用のスケートボードに適応させたことと、ビーフ中に暦がランガの応援に駆けつけ背中を押したことでMIYAに辛くも勝利する。
2話と比較するとランガの表情がさらに豊かになってきており、暦が自身の滑りよりもボードを褒めたことを不満そうにしたり、軽口を言い合えたりする仲にまで発展していた。
4話
"S"の創始者である愛抱夢(神道愛之介)に暦はMIYAへの発言の撤回を賭けてビーフを挑むが、愛抱夢側が勝った時の条件としてランガ(ランガと愛抱夢が滑る)を賭けるように要求される。ランガは暦の制止をよそに「滑りたかった」という理由で勝手に賭けに乗ってしまう。
愛抱夢に勝つため早朝にボロボロになりながら練習する暦に、滑り落ちるボードを拾いながら静かに付き添うランガのシーン(1話で暦とランガが話すきっかけになった状況と似ている)では、照れ臭そうな嬉しそうな暦の表情が見て取れた。
愛抱夢vs暦のビーフでは、圧倒的な愛抱夢の滑りに暦は一度心が折れかけるが、レース開始前にランガが話した「できるできないじゃない、やりたいからやる」という言葉を思い出して再起する。
また、ビーフ中愛抱夢に翻弄される暦を案じて、ランガがバイクで追いかけるシーンがあった。
5話
自分のせいでランガが愛抱夢と滑ることになってしまったことを悔いている暦。ランガがビーフ中に怪我をする夢を見て叫ぶほどに身を案じても、ランガは頑なにビーフを受けると言って聞かない。
実は暦には、大怪我が原因で友達がスケートボードを辞めてしまった経験があり、ランガに怪我をしてほしくない・ランガにスケートボードをやめてほしくない一心で引き止めていたことが判明。結局、ビーフをやめることにはならなかったが、「怪我をしてもスケートボードをやめない」というランガの言葉を信じて暦はランガをビーフに送り出す(ランガは指切りで約束をしようとしたが、暦は「大人はこうするんだよ」とランガの胸に拳をぶつけることで約束をした)。
ランガと愛抱夢のビーフ中も暦は常にランガの身を案じ、警察に検挙されそうになった際は自分も怪我をしているにもかかわらず真っ先にバイクでランガを迎えに行った。
愛抱夢とランガのビーフは途中終了したが、ランガの心に愛抱夢の滑りが残ってしまったようなシーンで5話は終了。暦はランガが愛抱夢のトリックに惹かれ始めてることに薄々気づいている様子もあり、愛抱夢にはもう関わらないように釘を刺していた。