概要
■■県■■市■■区で発生した常軌を逸した獣害を引き起こす生物群、「有害超獣」に関する報告書で、それに対応し続けた「区役所」と呼ばれる組織によってまとめられたものである。
しかし、その内容は断片的にしか知ることができず、大部分は閲覧者の想像によって補う形となっている。
イラストのクオリティはもちろんだがキャプション部分も秀逸であり、これによって世界観がより深く演出され、コメント欄にはそれを意識した感想が寄せられている事もある。
有害超獣
突如発生した「霧」の中から現れる謎の生物群「超獣」。その中でも、人類にとって有害なものを指して「有害超獣」と呼ばれている。
その姿形は千差万別で種類ごとに独自の習性をもち、その危険度によっていくつかに区分されている。メイン画像に描かれている「ヘキトウ」は、最初に発生した超獣である。
超獣は霧状因子が活性化し周囲のものを取り込みながら結合することによって出現、活動の後に不活性化し消滅する。また、強大な超獣であるほど出現時間は短くなる傾向がある。
一度形を成した超獣は消滅した後も再びその形で出現し、たとえ破壊に成功しても霧へと返り再び出現するという流れを繰り返している。しかし、中には捕食などを繰り返すことで完全に実体化したものも確認されている。
超獣の持つある特徴のために、その命名法には厳格な決まりがある。
かつてはそれぞれの特徴に基づいた名前が付けられていたが、ある時その名前に則した体の発達、変容を行う超獣が発生し、被害が拡大するという事案が発生した。この事から、超獣の中には人の言語の意味を理解し、人々の意識すらもその力に変えるものがいる事が判明する。
結果、超獣の名前にはすでに意味を持った単語を用い、尚且つ、カタカナ表記にする事でその言葉に対する意識を薄くし、超獣に余計な力を与えないという決まりが設けられた。
区役所
超獣に対応する組織で、住民の避難誘導から超獣との戦闘まで幅広く活動している。響きは心許ないが、その実態は軍隊も目を見張るような装備を用いる武装組織である。
区役所には様々な部署があり、その中でも『警備課』は超獣を解析することで得た技術を用いた部署となっている。
- 機甲課:重機すら戦闘に用いる機械操作のプロフェッショナル
- 警備課:超獣研究によって得た技術を用いて、人体を変質、強化した人員がいる。
- 水雷課:重武装した洋上プラットフォームを拠点とする水上戦のエキスパート
- 巫撃課:区内でのみ作用する「限定奇跡」と呼ばれる力を操る。
また、区役所の他にも独自で超獣に対応している組織が存在し、区役所からの外部委託という形で協力関係を築いている。
- 猟朋会:狩猟経験豊富な民間有志による組織。その追跡や潜伏能力は目を見張るものがある。
- 獣工連:獣化学工業連合会。超獣研究で利益を上げ、研究の一部は区役所も用いている。
大洋情報局
大洋圏の複数国家から集まった人員によって構成されている諜報機関。
構成員の中には超獣対策において妙に手馴れている人物もおり、区役所員の中には「海外でも超獣被害が発生していたのではないか」と考える者もいる。
重要単語
シラユキヒメ
生物、非生物を問わずあらゆるものを休眠状態へと導く超獣「テイタイ」の力を移植されたと思われる女性。
その力で超獣を封じ込める「スノーホワイトプロトコル」において、自らの体を粒子へと変化、霧散し、一定量域内の超獣を封じ込める事に成功している。
七人のドワーフ
シラユキヒメの影響下でも活動可能な特殊夢遊病者。「スノーホワイトプロトコル」において、シラユキヒメの移送及び護衛として活動したが、その後の詳細は不明。