シン・エヴァンゲリオン劇場版:||のネタバレ記事になります。ネタバレNGの方はご注意ください
概要
CV:関智一
『シン・エヴァ』に登場する鈴原トウジの14年後の姿。
従来作において、トウジはエヴァゲリオン三号機のパイロットとして命を落としていたため、14歳以降の成長した姿が描かれたのはこれが初めてのことになる。
詳細
上記にもある通り、鈴原トウジは従来作においては死亡しており、新劇場版においては、『Q』に直接出演することはなく、ただ彼の制服が碇シンジの着替えとして利用されるという、名前だの出演にとどまった。
Qの世界自体が、ニアサードインパクトの発生後の世界であったことから、生死不明であった彼の生存はほぼ絶望視されていた。
しかし、『シン・エヴァ』にて、フォースを阻止し、L結界密度の高い土地をアスカに導かれるまま放浪していたシンジとレイは、やがて防護服に身を包んだ人物に保護される。カットは変わり、何度目かの見知らぬ天井を見上げるシンジに、主治医らしき男性が話しかける。
妙に馴れ馴れしい態度、どこか聞きなれた関西弁。
シンジの目の前に居たのは14年が経ち、立派な大人になったトウジだった。
ニアサードの惨劇を、トウジはケンスケや委員長と共に無事に生きぬいていた。
トウジをはじめとする生存者たちは、その後封印柱によってインパクトの影響を免れた地域に集まり第三村と呼ばれる集落を形成していた。バラック小屋の狭くも暖かい家屋を並べ、廃棄された線路や車両を何とか活用しながら流通網を確保し、ケンスケのサバイバル知識や修復可能だった現行技術をフル活用して稲作や農耕などに携わり、なんとか明日生きる知恵と力を獲得していた。
しかし全員が全員無事だったわけではなく、ある人物のように親族を失った者は多いらしい。詳細は不明だがトウジにしても妹サクラ以外の親族の安否は一切描かれておらず、後に桜の口から父が死亡したことは語られた。
トウジ自身、「お天道さんに顔向けできへんようなこともした。全部生きるために仕方なくしたんや」とも語っており、ここに到るまですべてが順風満帆とは行かなかったことがうかがえる。
また、寝言で「分配長、貴方の所為やありまへん」とこぼしており、第三村での生活や仕事についても、余り余裕のあるものではないことが暗示され、同時に、それに対しても他人に当たったりすることない普段の様子が描かれている。
トウジは第三村にて医者の役割を受け持ち診療所まで設けているが、当然ながら正式な医師免許等を発行する行政や自治体などがヴィレ以外に残っているはずもなく、実際の所闇医者である。本人も自重しており「医者なんてたいそうなモンやあらへん、医者のマネゴトや」と口にするが、それと同時に「死んで逝った家族の恨み言を受けるのも医者のツトメやと思うとる、そうせえへんとケジメがつかんのや」とも語り、苦い経験を何度も重ねたことでシンジよりも遥かに大人となっていた。
なお、14年の間にある人物と結婚し、このたび一児の父となる。これについては「ニアサードがキッカケになったので、ある意味シンジのお陰」とケンスケがこぼしている。