概要
コーランに記述されている「神の道の為に奮闘せよ」という句の動詞が語源であるとされる。
聖戦という訳が附される場合が多いがジハードそのものに聖戦という意味は無い。
(奮闘というのはなにも暴力だけをささない。)
元々ジハードには「内面との戦い」、「外面との戦い」の二つの意味がある。
「内面の戦い」とは個人個人の心の中にある悪、不義との戦いであり正義を貫き理想を実現させるとの意味合いがある。
対して「外面の戦い」というのが外敵との戦いのことである。これが聖戦という意味合いとしてのジハードのニュアンスを強く持っている(ただし、基本的には戒められている行為であり、不可避な時以外は行うべきではないとされている)。こちらは、初期イスラム法学の解釈ではイスラム教の布教を目的とした戦争も含まれていたが、改宗に強制があってはならないこと、神は侵略者を愛さないという章句から現在では否定的にとらえられており、イスラム共同体を防衛するための戦争であるとするのが一般的になっている。
ジハードは全イスラム教徒にとって極めて重要な宗教行為であり、ジハードのために戦えばすべての罪が許され、そして戦死すれば本来の手続き(死後最後の審判まで裁きの時を待つ)を飛ばして天国へ行けると考えられている。
フィクションなどでジハードという言葉が使われる時はこの外面のジハードとしての意味合いが強いが若干強引な解釈である事は否めない一面も持っている。
RPG『ファイナルファンタジー6』では幻獣、「ファイナルファンタジー9」では魔法として名前が登場するが、関連性は不明。
「6」での効果は「世界を崩壊寸前に導いたとされる三闘神が現れ、敵味方の区別無く蹂躙する」というもの。
「9」での効果は「巨大な隕石が敵味方全体を押しつぶし闇属性の大ダメージを与える」というもの。本作の黒魔法の中では最強の威力を誇るが、闇属性対策をしないとこちらも全滅する危険がある。
上記のように海外では宗教的な意味合いが強いためか、『6』の英語版では「Crusader」、「9」の英語版では「Doomsday」に名称が変更されている。