概要
スコットランド・ハイランド地方に伝わる女妖精の一種。バーバンシー、バオバンシスとも表記される。
姿は緑色のドレスを着た美しい女性の姿をしており、足が鹿のようになっているという。
孤独な男性の元に現れて誘惑し、血を一滴残さず吸い取って殺してしまう。また、カラスに化ける能力を有しているとも。
弱点は吸血鬼伝承にありがちな日光や、他の妖精と同様に鉄だとされる。
伝承
4人の狩人が山小屋で宴を開いていると、どこからともなく4人の女が現れて、彼らの輪の中に入って来た。こんな夜更けに美人が外出するなんてそれこそおかしな話なのだが、色気に負けた彼らはつい、彼女らを歓迎してしまった。夜も更けてきた頃、狩人のうちの1人が仲間の体から血が滴り落ちていることに気が付き、恐怖の余り逃げ出し、偶然出会った馬の群れに逃げ込み、朝日が昇るまでその場をやり過ごした。女はバー・ヴァンシーだったのである。
バー・ヴァンシーは2度と追ってくる事はなく、男は現場に戻って何が起こったのかを確認しに行った所、そこには血を抜き取られて死んでいる仲間の姿があったという。