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CH-53の編集履歴

2021-07-14 05:47:59 バージョン

CH-53

しーえいちごじゅうさん

米軍を中心に複数国で運用されている、西側で最大の輸送ヘリコプター。

概要

1962年、米海兵隊/アメリカ海兵隊がCH-37の後継となる機体の要求仕様を発表すると、シコルスキー社が既に空軍に採用されていたS-61ヘリコプターに、クレーンヘリコプターであるS-64の技術を持ち込んだ拡大版を提示した。

開発計画はボーイング・バートル社が持ち込んだCH-47の改修版との一騎打ちとなり、共通化による予算削減を目論むマクナマラ国防長官の押しによりCH-47に決まりかけるが、艦載運用のための改修の困難さが比較され、シコルスキー案が採用されることとなる。


予算等のリソース不足により開発計画は多少の遅延に見舞われるが、初飛行後のフェーズが順調に進んだために遅延はどうにか埋め合わされ、66年9月に最初のCH-53が完成した。


膨大な搭載量と長大な航続距離を誇りながら運動性能も高く、輸送、救難、強襲作戦まで幅広く用いられており、捜索救難作戦では時にパイロットのみならず「航空機」までも持って帰ってくる強靭な機体である。


海兵隊を皮切りに複数の国に採用され、組織の運用や時代に合わせて様々な派生型が誕生した。


派生型

米海軍・海兵隊

  • CH-53A

最初期型。38名が搭載可能。

  • RH-53A

より強力なエンジンを搭載した掃海ヘリ。米海軍が採用した。

  • CH-53D

エンジンを換装し、キャビンを拡張して搭載人数が55名に。

  • RH-53D

D型の掃海仕様。空中給油用のプローブが追加された。

  • CH-53E

エンジンを1基追加して3発機とし、ブレードも6枚から7枚に増やされた。搭載量と飛行性能も大幅に向上し、外見が似ているだけでほとんど別物の機体。

給油プローブを標準搭載しており、赤外線監視装置により夜間運用も可能となっている。

掃海仕様のMH-53Eはスポンソンを拡大し燃料容量を増やしている。

  • CH-53K

USMC CH-53K キングスタリオン

エンジンを換装しキャビンを拡大、これまで外に吊るすしかなかったハンヴィーを機内搭載できるようになった。

当初はE型から回収可能なアップグレードモデルとして開発する予定だったが、大幅な再設計を余儀なくされた。

設計変更は外観にも影響を与えており、顔つきがかなり変わっている。

米空軍

  • HH-53B ペイブロウ

空軍が採用した特殊作戦支援、戦闘捜索救難仕様。

装甲が追加され、GAU-2ガトリング砲を3門搭載し、空中給油プローブが追加され、エンジンが強化された。更に増槽を装着し航続距離を延長できる。

試験的に全天候機能を持たせたものはペイブロウⅡと呼ばれる。

  • HH-53C

より強力なエンジンに変更したもの。増槽は飛行性能が悪化するのでオミットされた。

  • HH-53H ペイブロウⅢ

全天候モデル。前方赤外線監視装置と地形追随レーダーにより夜間、悪天候下での飛行が可能になった。

エンジンをまたも変更し、レーダー警戒装置とチャフフレアディスペンサーの搭載により生存性が向上している。

  • MH-53J ペイブロウⅢ エンハンスド

GPSと慣性航法装置を搭載し各種アビオニクスをアップグレードすることによって本格的な敵地低空浸透が可能になった。

  • MH-53M ペイブロウIV

IDAS/MATTが搭載され、障害物や敵の脅威に対する感知性能が向上し、防御システムの自動化によって反応速度も大幅に上がった。


余談

実写版トランスフォーマーに登場するトランスフォーマーの一人ブラックアウトは、MH-53ペイブロウに変形する。


関連タグ

ヘリコプター ブラックアウト

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