概要
共和国とは、国家が国民全体に所有されている状態、すなわち君主が存在しない国家である。現代の共和国は建前上、民主主義に基づき主権が国民に所有され、国民によって直接、もしくは間接に選挙によって選ばれた代表により行使される統治制度を取る。多くの共和国の場合、元首として国民の直接選挙によって選ばれた大統領を置く。
「共和国=民主主義国家」とは限らない点に注意されたい。某北の国とかも政体上は「共和国」である。もっともこの場合も、形ばかりの選挙が一応行われており、建前上は人民主権ということになっている。
参考 世界最古の共和国はサンマリノ共和国
世界最古の共和国である、ということは外国から見ても素晴らしいことなのですが、当のサンマリノ国内でも大変誇らしいことと認識されています。
サンマリノ共和国が成立したのは西暦301年9月3日です。
2009年の時点で1708年前ということになります。世界を見渡してみて、1700年以上もわたって現在まで存続している国家というのは非常に稀です。「四千年の歴史」として中国の長い歴史が語られることがありますが、4,000年以上の歴史を持つ中国であっても、現在の中国共産党による政権が誕生したのは20世紀になってからのことです。
ティターノ山という天然の要塞に守られ、軍事的に外的が侵入しにくいことで独立を守り通したということばかりが注目されています。しかし、それ以上にサンマリノが独立を守り通してきたことには建国精神の影響が大きく、サンマリノの国是である自由を守り抜くという精神が脈々と続き、サンマリノを守ってきたのでしょう。
ところで、サンマリノが建国された4世紀、同じ時期の日本はどうなっていたのでしょうか。4世紀の日本は古墳時代で、卑弥呼の時代が終了した直後にあたります。サンマリノは、その時代から現在の国家であり続けているのです。
サンマリノの政治は安定しており、今後も大きな政変によって国家体制が変わってしまうことは考えにくく、将来にわたって世界最古の共和国という地位は変わらないでしょう。