概要
サンマリノ共和国(サンマリノきょうわこく、通称:サンマリノ、イタリア語:Repubblica di San Marino)は、イタリア半島の中東部に位置する共和国。
面積61.2平方km、人口33831人(2023年)、首都はサンマリノ市。
世界で5番目に小さい都市国家であり、2008年7月に国土が世界遺産に登録された。標高749メートルのティターノ山を中心に広がる丘陵地・山地で、首都のサンマリノ市はティターノ山の頂上にある。ヨーロッパ連合非加盟国だが、協定によって通貨のユーロを導入している。
世界最古の共和国
西暦301年9月3日、ローマ皇帝からの迫害を逃れる為ティターノ山にキリスト教徒のコミュニティーを作った石工の聖(サン)マリノが由来。
ヨーロッパでアメリカ大陸が認知される前には既に初代大統領が存在したとされ、1631年9月にローマ教皇ウルバヌス8世によって独立が承認された。
社会
各国の国家元首に相当する執政が2人存在する。これは権力の集中と腐敗を防ぐ為で、60人いる国会議員の中から選出される。任期は半年で、満了すると3年間再選できないシステムになっている。
サンマリノには専門職業としての国会議員はおらず、本業とは別の兼業で就任している。その為国家元首が普通の会社員や商店の経営者である場合も多い。地方議員は無報酬のボランティア職に近く、議会は仕事に影響しにくい夜に会議が行われる。
同国の主要産業は観光・金融・繊維・電気・製陶工業などがある。
裁判を行う際は、イタリアの裁判官が務めている。これは人口約3万人のサンマリノでは国民全員が顔見知りに近いので、国民では公平・公正な裁判が困難であるとされている事による。
渡航
査証は発給していないが、イタリアの入国要件がそのまま適用される。90日以上の滞在はシェンゲン協定により許可が必要。
日本の外務省は危険情報は発令していないが、海外での一般的な防犯対策を取ってほしいとのこと。日本大使館はイタリアが兼轄。
余談
- 2014年6月にヨーロッパで初となる日本の神社本庁が神社として認めた『サンマリノ神社』が建立された。
- 2021年4月27日以降の新型コロナウイルスの感染死亡者と、2021年5月4日以降の重症患者ゼロを達成した。
- 2015年10月から2016年3月まで日本テレビ系列で放送されたルパン三世PART4の舞台になった国である。
関連項目
国 ヨーロッパ 南欧 都市国家 イタリア ルパン三世PART4