マルタ共和国
まるたきょうわこく
地中海、シチリア島の南に位置する小さな島国であり、いわゆるミニ国家のひとつである。
1964年にイギリスから独立した英連邦加盟国で、EUにも加盟する。
犬種のマルチーズは「マルタの(犬)」の意で、マルタで作出された。
猫が非常に多く、人口約40万に対し猫は70万匹以上いる。ハローキティともコラボしている。
地中海の中心に位置し、その立地から古代より海上貿易で栄え、フェニキア、カルタゴ、ローマ、ビザンツ帝国の支配を受けた。
9世紀にイスラム帝国、12世紀にノルマン人に支配され、15世紀にスペインの支配を受けた。
16世紀にはロドス島から逃れてきた聖ヨハネ騎士団(後にマルタ騎士団)の所領となり、1565年にオスマン帝国から攻撃を受けるが撃退に成功した。
1798年、エジプト遠征の途中に立ち寄ったナポレオン・ボナパルトがマルタ騎士団をシチリアに追放するが、1800年にイギリスに奪取される。
第1次世界大戦中は多くの負傷した兵士の療養の場となり、地中海の看護師と知られるようになる。
第二次世界大戦中には枢軸国側の輸送路を脅かすイギリス海軍の拠点だったため、再三空襲に晒されたが最後まで保持された。
ウィンストン・チャーチルから不沈空母と呼ばれ、北アフリカの枢軸軍の将軍からはマルタ島を重要視されていた。
1942 年 4 月 15 日には戦争に屈せず、戦ったマルタの国民と兵士にジョージ6世から民間人最高の勲章であるジョージクロス勲章が贈られた。
現在のマルタ共和国の国旗の左上に描かれている。
イギリスからマルタに与えられた地位は独特の例外であり、マルタは英国との統合が真剣に検討された唯一の英国植民地であった。(英国政府は他の植民地との統合を否定している。)
統合国民選挙では有権者の77.02パーセントがこの提案に賛成したが、国民党のボイコットにより有権者の59.1パーセントのみが投票しなかったため実現には至らなかった。
1961年、血盟委員会は、一定の自治を認め、マルタの「国家」を承認する新憲法を定めた。
1964年、英連邦王国マルタ国としてイギリスから独立。同年12月1日に国際連合に加盟。
1965年、欧州評議会に加盟。
1970年には欧州経済共同体との連合条約に調印。
1974年にマルタ共和国となった。
第2特務艦隊
第一次世界大戦で連合国(協商国)の輸送船を守るため、日本から第2特務艦隊が派遣され、マルタ島を根拠地として活動した。
→ 地中海の守護神