概要
広領域国家や世界帝国の成立する前段階に、中心集落をもつ小地域につくあげられた政治的共同体のことである。典型的にギリシア人のポリス、共和制初期のローマ共和国がこれにあたり、独立した市民による市民総会(下院)にもとづいて、国政を運営される市民の社会共同体が存在する。なお、中世後半から近世初頭のヨーロッパの都市自治体(特にイタリア)もこれに含まれる。広くは、メソポタミア、中国にも存在したとみられる。
現代ではモナコとシンガポールが一都市のみからなる主権国家としての都市国家と言える。他にバチカン市国も都市国家とされる事もあるが、こちらはむしろローマという都市の一区画からなる国家であり若干意味合いが異なる。