概要
1964年に登場した木造・半鋼製の旧型車の車体更新車である3700系の仕様変更版でHL車の一系列。
3700系から運転台を低運転台から高運転台とし、乗降ドアを両開きにしたもの。車内はロングシート。ドア開口幅は当時の国鉄通勤車を上回る1,400mmで、2扉ながら通勤客の増加に対応した設計であった。
1966年からは座席を転換クロスシートとした3770系への増備に移行し、3730系も一部が転換クロスシートへ改造されたが、1984年からは両系列ともオールロングシートに改造されたため、実質的な差は無くなっている。
1978年の瀬戸線1500V昇圧後には3770系全車と3730系の一部が転属。転属に際しては2段上昇窓の下段にストッパーを取り付けて下段窓の開口部を減らしている。冷房改造は行われず、瀬戸線からは1990年に姿を消し、本線系でも1996年までに全廃されている。1996年の全廃前には名鉄とファン主催のさよなら運転が実施されている。
1981年には3730系3755Fが豊橋鉄道へ移籍し、同社渥美線用の1750系として竣工。1990年には名鉄ではついに行われなかった冷房改造も施工し、1997年の渥美線昇圧まで活躍を続けた。
なお3730・3770系に機器を供出した愛知電気鉄道電7形は、制御付随車ク2320となって瀬戸線へ転属。瀬戸線昇圧後もク2323・2326の2両は揖斐線へ再転属し、1997年まで活躍した。