開発経緯
以前は、堅牢な強度を持つリボルバー向けに作られていたマグナム弾を発射することが出来る自動拳銃を制作しようというコンセプトを掲げ、アメリカのマグナムリサーチ社と、イスラエルのIMI社が生産、改修を行った。というのは表向きの理由で、おそらくは「世界最大口径の自動拳銃作ろうぜ!」という勢いで作られたであろう拳銃。実際、現在でも実用的で大口径、一般でも手に入れることの出来るものとしては最高の威力を誇っている。
運用状況
軍用に開発され他であろうこの拳銃だが、実際は民間でマニアが購入することのほうが多いようで、また、一部の地域では狩猟用として用いられることもあるらしい。また、扱いはそれなりに難しく、メンテナンスも手間である為、公的機関でも採用されていないようだ。
しかし、そのわかりやすいキャラクター性から、フィクション作品に頻繁に登場し、常に強力なアームウェポンとして描かれる。しかし、その誇張表現は「女子供には扱えない」というほどの都市伝説を作り出してしまっている。実に不憫である。
イスラエルでは軍による正式採用拳銃として示唆していたようだが、現在まで採用されていない。実際に同じイスラエル製のジュリコ941やグロック、ハイパワーを採用しているようだ
何を撃つつもりなんだろうか。
性能
口径 | .50mm |
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仕様弾薬 | .50AE弾 |
装弾数 | 7+1 |
全長 | 269mm |
重量 | 2053g |
有効射程 | 80m |
※wikipediaから.50AE仕様の概値
その非常に大きな口径は言わずもがな高い貫通力や打撃力を備え、単純な殺傷力は非常に高い。また、サブマシンガン並みの重量から、反動は射手に大きな負担をかけるものではない。銃身長にバリエーションがあり6インチ、10インチ、14インチが存在している(14インチモデルは現在は生産中止)。ため、長銃身のモデルを選べば命中精度も向上する。加えて、バレルの上に20mmレイルが搭載されているため、ダットサイトなどのパーツを装着可能。フィクションでの表現とうってかわって優等生なのである。
使用弾は.357マグナム弾や41マグナム弾、44マグナム弾、41AE弾、50AE弾、440CE弾とどれも強力な弾である。
作動メカニズムの関係からバレルがフレームに固定されているため命中精度は実は良好。
また社外オプションとしてストックや長いレールの付いたカービン化キットがドイツのゾンマー&オッケンフス社より販売された。(現在のハンドガンカービンの先進ともいえる)
コッキングを容易にするためにスライドに装着されたハンドルが装着されている。
ちなみに、貫通力はレベルⅡのボディアーマーを貫通できるとアサルトライフルの弾丸とも肩を並べ、軍用に用いられるレベルⅢのボディアーマーを着ていようと着弾の衝撃により内蔵を傷つける恐れがある。
ポリゴナルライフリングという溝ではなく内側を多角形が貫いたような銃身を持ち、強度の向上に努めているが、傷に弱いので金属ブラシで磨くのは推奨されていない。また、鉛の弾頭は銃身に汚れが付着しやすいため仕様を禁止している。少しだけ繊細なようでもある。
余談だが、特注モデルとして金色が存在していたが、あまりにも注文が多かったために通常モデルとしてカタログに載るようになった。
さて、.50AE弾の威力はというと・・・
反動は・・・
こんなことが出来れば、もう何も怖くない。
↓
・・・油断は禁物ですね。