パンプキンナイト
ぱんぷきんないと
あらすじ
ある日、女子高生・中谷明日美は、SNSで「パンプキンナイト」という見知らぬアカウントからフォローされる。『中谷明日美コロス』というメッセージが届いた直後、カボチャのマスクを被った殺人鬼に襲われ惨死する。そして偶然、明日美と通話していた和也にも死の宣告が突きつけられ……。狙われたら最後、誰も逃れられない凄惨なる復讐劇がいま始まる!!(LINEマンガの内容紹介より)
主な登場人物
1章
- 桐乃 尚子(きりの なおこ)
本作のヒロイン。「パンプキンナイト」と呼ばれている。カボチャのマスクを被り、女子高生らしい服装をしており、幼児語(赤ちゃん言葉)で喋る。
中学生の頃は頭に大きなリボン、耳にハートのイヤリングを付けた美少女であったが、やることなすことムチャクチャな変わり者であったため皆から嫌われ、いじめを受けていた。
そんな中、中学校で毎年催されるハロウィンパーティーの一環で、尚子は学年一の美少女に贈られるパンプキンクイーンに選ばれた。しかしそれはいじめっ子たちのワナで、カボチャマスクの中には爆竹が仕掛けられていた。尚子をからかうのが目的で、全校生徒の前で大恥をかかせて終わりのはずだったが、尚子のヘアスプレーに引火して爆竹の火がマスクの中で燃え始めた。火は外からは見えなかったが、誰も彼女を助けようとはしなかった。
しかし、後に爆竹ではなく硫酸であったことが明らかになる。
黒木親子にビル建設現場で自分たちの存在を葬られる過程で、「パンプキンナイトは死にまちぇーん!!」「人間じゃないんでちゅー!!」「何度も!何度も!!何度も!!!何度でも蘇りまちゅー!!!!」と言い残す。
ビル建設現場に突き落とされ、落下した先にあった建材に体を貫かれて死亡。
- 牧野 和也(まきの かずや)
尚子のいじめを見ていた一人。尚子に想いを寄せていたため、尚子のいじめを止めたかったが、何もできなかった。しかし、尚子が荒太に殺されそうになっていたとき、荒太に蹴りを入れ、助けることに成功し、そのまま想いを告白する。尚子が「やっと言ってくれたんでちゅね」と言っていることから、2人は両想いであることが分かる。
絶命した尚子の遺志を継ぎ、カボチャのマスクを被り、「パンプキング」として蘇る。和也がパンプキングに扮している間は解離性同一性障害の複数の人格があるかのように人が変わり、幼児語(赤ちゃん言葉)で喋る。
パンプキングに扮した姿で早川と手を組み、ヤクザと達男を殺したあと、鳴人の脳を露わにし、そこに硫酸を注ぎ込んで殺害した。
鳴人の生首を持ってビルの上で踊っているところを保護され、精神病院に入れられる。
- 中谷 明日美(なかたに あすみ)
尚子をいじめていた一人。尚子に顔を抉り取られ、逃げ惑っていたところをダンプにはねられて死亡。
- 咲紀(さき)
尚子をいじめていた一人。
明日美の遺体と共に火葬されそうになっていたところ、奇跡的に生還するが、病院に忍び込んだ尚子に感電死させられる。
- 黒木 鳴人(くろき なると)
尚子をいじめていた一人。
尚子に問い詰められ、カボチャマスクに硫酸を仕込んだと自白した。
カボチャマスクに硫酸を仕込んだことも、そのことを自白した様子が映った動画も、市長の父にもみ消してもらっていた。
最後はパンプキングに扮した和也に脳を露わにされ、そこに硫酸を注ぎ込まれて死亡。
- 黒木 達男(くろき たつお)
市議会議長。心なしかどっかの元大統領に似ている。
尚子がカボチャマスクに硫酸を仕込まれたという証言をねじ伏せ、精神病院に強制入院させるなど、数々の悪事をもみ消している。
パンプキングにワゴン車ごと燃やされて死亡。
- 福谷 荒太(ふくたに あらた)
尚子をいじめていた一人。黒木一家と共にもみ消しに加担していたが、尚子の「パンプキンナイトは死なない」という言葉と殺したはずのパンプキンナイトの姿に怯え、鳴人に「自首しよう」と持ちかけるも、クッションで窒息死させられて死亡。
- 松井(まつい)
刑事。パンプキンナイトの行方を追っている。
- 早川(はやかわ)
婦人警官。市長選に立候補した父を間接的に対立候補の達男に殺され、パンプキングと共に仇を討とうと試みる。
ワゴン車に乗っていたヤクザは倒したが達男が運転するワゴン車に轢かれ、病院に搬送される。
2章
- 桐乃 尚子
和也によって埋葬されたが、奇跡的に生きており、隆一に命を救われる。
1章と同じく殺人を繰り返しているが、いじめっ子を殺したあと、その矛先は法で裁かれない人間たちに向いている。
今まで記憶を無くしていたが、松井から和也の名を聞くと、全てを思い出す。
和也のいる平山クリニックに向かうが、拘束されたあゆみの姿を見るとプログラムの影響で自由意志を放棄してしまった。
沙英に更生室で再プログラムをされるが、全く効かず、沙英の最終兵器であるベビーフェイスと対峙する。
- 牧野 和也
精神病院に入院中、自分の殻に閉じこもり誰とも接しようとしない状態だったが、松井から「桐乃尚子は生きてる」と聞くと、瞬く間に反応を示した。
記憶が戻るや否や沙英が連れた屈強な男たちに暴力を振るわれるが、男の一人の鼻を食いちぎって抵抗する。
- 松井
刑事。パンプキンナイトの行方を追っている。
- 比嘉 隆一(ひが りゅういち)
学会から追放された天才医師。瀕死の重傷を負った尚子を助けた。
尚子の顔を再現する手術を繰り返すが、ことごとく失敗する。
額にBLEACH(漂白)と書かれたユニコーンのマスクを被り、尚子ともに殺人に手を染めることも。
記憶を取り戻した尚子にバイクで轢かれて病院に搬送される。松井の事情聴取の際、世界中に尚子のファンが多くいることを話し、「世界が尚子に恋をしたのさ」と語っている。
- 黒木 沙英(くろき さえ)
尚子や和也が入院していた平山クリニックの系列の、黒木グループの理事長。家族を殺した犯人の和也を自分で始末したいがために、和也を医療刑務所ではなく平山クリニックに強引に入れた。
「アレを使うしかない」と最終兵器であるベビーフェイスを投入する。
- あゆみ
尚子の元担当臨床心理士。
沙英の作った人格更生プログラム治療を独断で破棄し、尚子を治療するどころか逆に感化されてしまった。
尚子に生きる希望(和也のこと)を与えただけだと語っている。
- ベビーフェイス
赤ん坊の格好をした筋肉隆々の大男。プログラムと薬物で能力をスキルアップさせた強化人間第一号。
筋力は凄まじいが精神が幼く、尚子に「あたちがママでちゅよ~」と言われて信じ込むほど。