…匂い立つなあ…堪らぬ血で誘うものだ
えづくじゃあないか…ハッハッハッ…
概要
CV.Connor Byrne
CV.立木文彦
英語表記は「Father Gascoigne」
血で薄汚れた狩装束を身につけた古狩人の一人。
ヤーナム出身ではなく、神父という敬称も医療教会にはないが、元々異邦の聖職者だったため神父と呼ばれている。
すでに袂を別っているが、医療教会にかつて身を置き、現在でも医療教会の象徴たる聖布を首に巻いている。
物語中に登場する古狩人ヘンリックの相棒で、かつては共に獣を狩っていた。
ヴィオラという妻と二人の娘がおり、良き父であったらしい。
ヤーナム市街
ヤーナム市街で彼を協力NPCとして召喚することが出来る。独力でエリアボス聖職者の獣を倒せない場合、彼の力を借りると良いだろう。
聖職者の獣と戦うエリアの近くに『助けが必要なら「狩人呼びの鐘」を鳴らせ』という彼の物らしい手記がある。
ただし、聖職者の獣のエリアから離れると帰ってしまう。
ヤーナム市街に住む彼の娘から「行方不明になった父を探しに行った、赤い大きなブローチを付けた母を探して欲しい」と頼まれる。
この少女から手掛かりとして渡されたオルゴールを、召喚したガスコインの前で鳴らすと、なぜか鼻で笑われる。
オドンの地下墓
オドン教会の地下墓で、獣化病の罹患者へ何度も斧を振り下ろす彼の姿があるが、既に獣の病に蝕まれ正気を失くしていた。
…どこもかしこも、獣ばかりだ…
…貴様もどうせ、そうなるのだろう?
本作における初の狩人ボス、手斧から長斧に変形する仕掛け武器「獣狩りの斧」と散弾式に改造した「獣狩りの短銃」を手に、問答無用でこちらに襲い掛かってくる。
散弾銃で牽制しつつ、かなり攻撃的な接近戦を仕掛けてくる。
地下墓という事で、至るところに墓石がある複雑な場所で戦うことになり、良くも悪くも邪魔になりやすい。
戦闘序盤は片手持ちで戦う。
手斧状態はリーチこそ短いが、懐に入り込まれると連続攻撃の餌食になる。
またこちらの攻撃に怯むと回避して銃撃でカウンターを取ってくる。
大振りで大胆な攻撃が多いが、こちらを休ませない積極的な攻撃や倒れたところを叩き付けによる追撃を狙ってくるなど、終盤ボスにも引けを取らない強さを誇る。
残り体力が4分の3を切ると武器を長斧に変形させ、銃撃と吹き飛ばし効果を持つ長リーチの攻撃を多用するようになる。
大振りではあるものの動きが大きく変わり、最初の戦法が通用しにくくなる。
溜め攻撃は溜め時間で二段階に技が変わり、溜めが短いと横凪ぎ、長く溜めると回転斬りに変化する、回転斬りは2回転し周囲を大きく凪ぎ払うため、墓石によって逃げられなくなることがしばしばある。
片手持ちも両手持ちも攻撃時の隙が大きいため、銃パリィがしやすい、また墓石を障害物として戦うのも有効である、吹き飛ばされて墓石にぶつからない限り壊れる事はない。
体力を残り4分の1まで減らすと、とうとう獣化してしまい激しく暴れまわる。
攻撃方法が変わってしまい、神父の攻撃で墓石が粉砕してしまうため、以前の戦法が全く通用しなくなってしまう。
しかし火を恐れる獣になったことで、ここから油壺と火炎瓶の組み合わせで大きく体力を削れるだろう。
また少女から渡されたオルゴールも有効、獣化前は三度まで動揺して怯むが、多用すると獣化が早まり体力半分の時点で獣化してしまう。
獣化後は一度のみ効果があるが、二度目以降は効かなくなってしまう。
彼を撃破すると地下墓の鍵が手に入る。
装備
- 「獣狩りの斧」
ガスコイン神父が獣狩りに用いる、工房の「仕掛け武器」の1つ、彼の扱うものは他と違い、持ち手が少し湾曲している。
彼の独自性が強く、両手持ちの状態でも銃が扱えるように、刃が右手側にくるように持つ。
主人公も使用可能で、最初に手に入る初期武器の1つだが、両手持ちの際は刃が左手側にくる。
- 「獣狩りの短銃」
ガスコイン神父が獣狩りに用いる工房製の銃、彼専用の機構が施されており短銃でありながら単発ではなく散弾になっている。
距離による威力の減衰が無く、かす当たりでも至近距離でも威力は変わらない。
短銃を改造したものなので発射の際は腰だめではなく、腕を突き出して射撃する。
主人公も初期武器として使用可能だが、彼の散弾短銃は扱えない。
- 「ガスコイン神父の狩装束」
工房の用意する標準的な狩装束に近いものだが、彼を蝕んで恐ろしい獣と化した「臭い」が染み付いている。
撃破後に購入でき、主人公も着用可能。
余談
二児の娘を持つ父という事が彼由来のアイテムテキストから判明している。(妹CV.黒沢ともよ 姉CV.花澤香菜)。ただしゲーム内に登場する姉の方は他人の可能性がある。
また妻のヴィオラはヘンリックの娘ではないかと考えられている。これは娘が祖父の存在に言及していること、ヘンリックの衣装の説明文や声からして彼が高齢であることを根拠とした仮説である。
戦闘エリア内にある女性の遺体、恐らくは彼の妻の遺骸からは少女から探すよう頼まれていたブローチが手に入る。少女の下へ戻るとブローチを渡すか渡さないか選択肢が出るが…
彼の好きな曲であるオルゴールであるが、この曲は本遍に登場するとあるボスの戦闘BGMでもある。
また彼にまつわるイベントは、ことごとく悲劇で終わってしまうのも有名。
初心者狩りや足切りとも揶揄されるその強さから倒して入手できるトロフィー「ガスコイン神父」の取得率が50%未満と、初めて遭遇するボスの1人なのに半分以上のプレイヤーが倒せずにやめてしまうという凄まじい状況になっている。そのうえセールやフリープレイ配布等がある度にいまだ下がり続けている……。
もう1体の最初のボスである『聖職者の獣』は倒さなくても進行できる(こちらも撃破率50%未満だが)が、ガスコインは必ず倒さねばならない。そもそもボスに出会う前に市街地内の難所(通称ヤーナムキャンプファイヤー)で諦めてしまったプレイヤーもいるかもしれない。しかし逆に考えれば、ガスコインを突破できればこのゲームの基本を掴めたと言えるため、神父ではなく先生と呼ぶプレイヤーもいる。(中には日本語cvを務める立木文彦氏の影響でマダオと呼ぶ人もいるとか…)
ちなみにだが、後に発売されたフロムソフトウェアのアクションRPGであるSEKIROは、その難易度の高さを、道中の雑魚が全部ガスコイン神父と例えられた。