正しい概要
何らかの外的要因によって血圧が低下するなどして血流が不十分になり死に至ること。失血死もこれに含まれる。
ショック状態とは体の各部に酸素を送り届ける循環系(心臓~血管)で血流が低下し急速に機能不全になった状態であり、このようになると体のあらゆる臓器が一斉に酸欠となり壊死を始めるため、症状は急激に進行して意識不明となり、(ショックと言われる所以である)すぐに手の施しようがない状態になる、循環系が破綻する原因はさまざまであり、心臓病や胸への強い衝撃による心停止、外傷による循環系の物理的破壊(外傷性ショック)血液の流出による血流の低下(出血性ショック。単に出血死や失血死ともいう。血液が循環系から流れ出ることが原因なので内出血でも起こりうる)。細菌による血液の重度の汚染(敗血性ショック)薬品や体内への侵入物に対する異常・過剰な免疫反応による血圧低下(アナフィラキシーショック)など実に様々な原因で人間はショック死に至る。一度ショック状態になると救命は困難である。ここまで書くと恐ろしい状態のように思えるが、基本的にショック状態とは「致命的な重病や重傷を負った人間が死に至る過程で通過する状態」という側面が大きく、何の原因もないのにショック状態になることはない。そのため、致命的な病気やケガを防ぐことによりショック死を防ぐことができる。逆に言えばショック状態から回復する方法が確立されれば(輸血や心肺蘇生術もその一環ともいえる)、致命傷や重病を発症しても蘇生が容易に可能になるということであり、ショック状態からの回復は医学の究極の課題の一つとも目されているが、ショック状態は、生命活動の土台である循環系の破綻に伴って体のあらゆる器官が一斉に崩壊を始めるというまさに破滅的な状況であって、医学の進歩をもってしてもそのような状況からの回復は極めて困難なのが現状である。
また、突然イヤホンからでかい音が流れてびっくりして死亡するなど精神性のショック死も存在する。
実際にホラー映画を見ていてショック死してしまった事故もある。
実際これらの「びっくり死」は、精神的動揺やストレスによる神経信号や血圧変化などがか「引き金」となって不整脈・心不全や血管障害などの致命的な病気を発症することで突然死を「誘発」するものであり、びっくりした「だけ」で死ぬことは基本的にない。
コトバンクでは「麻酔によるショック死」と言う例があったりする。これは薬品に起因するアナフィラキシーショックの一種と考えられる
誤用としての概要
「ショック、衝撃を与えられたことによる死」
慣用的には、衝撃、ショックを与えられることにより、それに体が馴染めず死ぬ事を指す言葉……と誤用されていた。
「ショックを与えられた」ことにより循環器の致命的な病気(不整脈、血管の破裂や血栓症など)を発症して循環機能不全に陥り(正しい意味での)ショック死に至ることもありうる。この場合は「ショックを与えられた」ことは直接の死因というより死因となる症状の引き金となったに過ぎない