概要
元々は米国で、標準的なモデルよりもサイズが小さく、購入や維持のコストが低い乗用車を意味していた。
第二次世界大戦後の欧州や日本にもこの概念が入り込むが、国土や市街地が狭小で比較的小柄な車両が好まれるこれらの地域では、米国の従来のコンパクトカーよりもさらに小さなモデルに当てはめて使用されるようになった。
欧州では一般的にAセグメント(概ね全長3,800mm以下)とBセグメント(同4,200mm以下)という慣習上の規格が該当するとされる。
日本でも明確な基準はないものの、一般的に5ナンバー前後の全長・全幅で、小柄な普通自動車のジャンル分けに用いられている。ただし法規上さらに小さな軽自動車は通常除外される。
全幅が2mにも及ぶような大型車がファミリーカーになる北米では、Cセグメント車(同4,600mm以下)がコンパクトカーに該当する。
日欧でいうコンパクトカーのほとんどは、北米ではサブコンパクト(subcompact)と呼ばれるカテゴリーに入る。
このように相対的で曖昧な概念のため、一意にコンパクトカーを定義するのは難しい。
2022年現在の日本では、コンパクトカーと呼ばれる現行市販車のほとんどがハッチバックで、近年は全高をより高くしたトールワゴンが増えている。
低価格帯設定の車種が主流で、生産コストや座席空間の確保の問題などから、ほとんどのモデルがFFベースである。