概要
ハッチバックの名前はトランクルームのドアを跳ね上げ式のハッチに見立てたもので、ストンと落ちるデザインのCピラーが特徴である。
その中でも、前に突き出したエンジンルーム(ボンネット形状)を持ち、通常4~5人乗りの乗車スペースと、その後方に独立していない荷室を持つ、背の低い2BOXタイプの車種がボディタイプとしての"ハッチバック"と呼称される。
ステーションワゴンとはよく似ているが、ハッチバックにはDピラー(前から4本目の柱)がないか、あっても天井付近でCピラーと合流している点が異なる。
また外装をSUVイメージさせるクロスオーバーSUVに仕立てられたものも多い。
ハッチの部分を1枚のドアに見立てるため、"3ドア"/"5ドア"と称されることもある。
対義語はノッチバック、3BOX、トランク形状、2ドア/4ドアなど。
またハッチバックに似た形状だが、Cピラーが寝ている(地面と水平に近い)場合は"ファストバック"と呼ばれて区別されることもある。
極めて稀だがセダンの一種として扱われる場合もあり("ハッチバックセダン")、実際大衆車クラスでは同一車名の4ドアセダンとハッチバックをラインナップに揃えることで販売台数を確保することが多い。
コンパクトカーとほぼ同義の文脈で使用されることが多く、カービューではコンパクトカーは「ハッチバック」として扱っている。
そのため高級車としてのハッチバックは少なく、どうしてもメーカーが高級感を出したい場合にはハッチバックの語が避けられることがある。2020年現在、国産で高級車としてハッチバックを売っている例は存在しない(レクサスのCT200hは300万円台のエントリーモデルで、大衆車に近い)。
スポーツカー並の動力性能が与えられているものはホットハッチと呼ばれる。